番手生かした磯川勝裕がV
最終バックでは関東コンビが3番手以下をちぎって、番手の磯川勝裕にとっては絶好の流れ。最終4角で外に持ち出した磯川が、危なげなく抜け出して優勝を飾った。
「デビュー戦もここで優勝できた。チャレンジの最後も優勝できて良かったです」
昨年7月、デビュー場所の函館を完全V。北の大地では負けなしの磯川が、特班でチャレンジを卒業した。
「(最終)バックでは優勝があるなっていう感じだった。自分はあんまり踏み出しが良くないんですけど、中嶋(宣成)さんも行って欲しいところで踏んでくれた。余裕はありました」
師匠の近藤寛央の前でのV奪取。チャレンジファイナルでは番手を回ったが、A級1、2班のステージでは先行に迷いはない。
「チャレンジでやってきたことを(A級1、2班でも)変わらずですね。地脚なんで、それを生かしていきたい。河合(佑弥)には、追いつけ追い越せで。それに黒沢(征治)さんとか埼玉は強い同期が多いんで。この前、河合が平原(康多)さんと走って、(平原が1着で)決まってましたからね」
S級でしのぎを削る埼京の同期に肩を並べるためにも、ここは通過点。ケレン味のない走りで、磯川が埼京地区を盛り立てる。
最終ホームでは9番手に陥った上野優太だったが、2角手前からのまくりで2着に届いた。
「関東勢に付いていかないといけないんですけど、あそこは迷いました。それでも自分はやった方だと思います。今日はギアを3.92に初めて上げたけど楽でした。ただ、9番手になったのは反省点ですね」
インに包まれていた*口敦也だったが、最終3角から外めを踏み込んで3着に入った。
「先行するラインかイン粘りもって、位置を取ってって考えてました。(関東勢が)見えたんで、付いていこうと思ったんですけど。佐々木(堅次)さんも付いていかなかったんで、直線勝負になっちゃいました。ただ、9車は初めてだったけど、(周りは)見えてました」
上位の3選手がA級2班への特班を決めて、磯川を優勝に導いた中嶋宣成は5着に沈んだ。来期はA級2班も、またしても特班を逃した。
「末脚がなかった。(最終)4コーナーからが甘かった。(出るのに)脚を使ったのもあるけど、しょうがないですね…」