躍動感溢れる清水裕
今年は初戦の1月立川記念で優勝。初のSS班として最高のスタートを切った清水裕友だが、全日本選抜では落車のアクシデントに見舞われた。復帰戦のウィナーズカップは連がらみなしに終わったものの、その後は一戦ごとに調子を取り戻し、松戸ダービーは3812着と準V。ゴールデンレーサー賞に駒を進めると、準決1着、決勝は脇本雄のまくりには屈したものの、4番手確保からまくって出た競走内容は申し分なかった。5月平塚記念も危なげなく決勝に乗っていて、好調時の力強さが甦っている。Vに最も近い存在とみて中心視した。
古性優作、村上義弘の近畿コンビも互角の戦い。古性は競走スタイルである攻撃的な自在戦が冴え渡り、松戸ダービーでは5134着と決勝に駒を進めている。更に松山全プロ記念の2日目ワンダーステージでは、清水裕の逃げをまくって快勝、追走していた村上も清水にからまれながらも凌いで2着、近畿ワンツーを決めた。村上は5月宇都宮記念では浅井康ら強豪相手に優勝、復活の狼煙をあげた。古性が好位確保から自力を出せれば松山の再現は大いにある。南修二が追加参戦することでラインの厚みも増した。
迎え撃つ北日本勢は自力型がそろっている。G戦線で活躍している新山響平、小松崎大地をはじめ、スーパールーキー・藤根俊貴。最近は成績に波がある新山だが、6月武雄315着の動きはまずまずだった。藤根はGレース初参戦。トップクラス相手にどこまでやれるか注目される。地元の菊地圭尚は評価が難しい。ウィナーズカップの落車で鎖骨と肋骨を骨折する大けがを負った。復帰目標としていた高松宮記念杯も欠場していて、この開催にはどの程度の体調で参戦できるかはっきりしない。初日の動きを見て評価するのが賢明か。
先陣を受け持つ渡邉雄太を桐山敬太郎、内藤秀久が援護する南関ラインも強力だ。最近の渡邉は地力強化を感じさせる走りを披露していて、2月静岡記念、ウィナーズカップ、松戸ダービー、5月宇都宮記念とGレースで立て続けに優参を果たしている。渡邉が好発進を決めれば南関勢から優勝者が出ても不思議ではない。
関東勢は諸橋愛、芦澤辰弘ら追い込み型には実力者がいるものの、自力型は手薄だ。諸橋は松戸ダービーの順位決定戦では、平原康のまくりを差しているように差し脚鋭い。メンバー次第では他地区の自力型の番手を競り覚悟で主張する可能性もあるので、動向には注意したい。
園田匠ははまずまずのは近況だ。西日本で清水裕との連係が叶うようなら連浮上もありうる。