郡司浩平が当地記念連覇
4車で結束した南関勢の絆は強かった。番手を回った地元エースの郡司浩平がラインの力で当地記念を連覇を達成した。
「ラインの力に尽きますね。みんなに取らしてもらった優勝です。連覇を目指していたので、本当にうれしいです」
立役者はもちろん根田空史だ。S班の機動型2人に反撃の隙を与えず、ハイピッチで風を切った。
「根田さんが本当にいいレースをしてくれました。自分も自分らしいレースができたと思います。SSの2人が必ず来ると思っていたので、根田さんには申しわけなかったんですけど、自分のタイミングで踏ませてもらいました」
6月の高松宮記念杯の落車で右鎖骨を骨折したが、復帰戦の8月オールスターで決勝に進出。2戦目の今シリーズで優勝と最高の結果を出した。
「ケガをする前よりも強くなろうと思ってやってきました。2カ月間休んで、オールスターとここに向けてしっかり練習できましたけど、ちょっとデキすぎですね」
これから勝負の終盤戦を迎える。賞金ランキングで年末のグランプリ出場も狙える位置につけている。
「去年も一昨年も(グランプリに)届きそうで届かなかった。今年こそ出たいし、一走一走、集中して走ります。もっと追い込んで練習して、いい状態で戦えるように。もちろんG1を獲るつもりで頑張ります」
完全復調した郡司が勢力を拡大してい南関勢を引っ張っていく。
単騎の木暮安由は最終2コーナーから内を進出。3コーナーで松谷秀幸の内をすくって2着に入った。
「単騎だったので流れの中で勝負していこうと。根田君が全開で駆けていたので、位置的にも難しかったですね。松谷さんを一発で持っていければ良かったですけど、車輪をかけながらだったので厳しかったです。ただレースは見えていたし、判断も良くて体も反応しました。やったほうですね」
松谷秀幸は郡司に続けず3着。木暮にからまれなければ優勝のチャンスはあった。
「前の2人が頑張ってくれて展開的には良かったんですけどね。後ろもキツいですよ。郡司が強かったです。ちょっと詰まって外を見ていて、内に木暮君がいるのは分からなくて。すんなりなら勝負できたと思うので悔しいです」
根田空史は南関ライン4車の先頭で迷わず主導権を握った。
「車間を空けて、あそこから一気に行こうと思ってました。キツかったです。ラインで上位独占できれば一番良かったけど、優勝者は出せたし、最低限の仕事はできたと思ってます」
前受けから4番手の位置を取った清水裕友だが、そこから車が思うように出なかった。
「難しいですね。すごいかかりでした。緩むところがなくて、脚がたまらなかった。もう少しためていきたかったけど、三谷さんが見えて慌てて仕掛けてしまった。タイミングがちょっと狂いました。(南関の走りは)分かっていることなんで、あれをどうにかしないといけないんですけどね」
三谷竜生は南関の結束を前に持ち味を出せずに終わった。
「清水が前を取るとは思わなかった。残り3周くらいから後ろを見ていたんで、どうしようかと思った。それでもやっぱり自分が先に切らないとダメですね。今回の感じは悪くなかったけど、決勝は対応できてなかったので、もうちょっとですね」