郡司浩平が今年4度目の記念制覇
後ろ攻めからレースを動かした郡司浩平は、冷静に反撃のタイミングを伺った。
「後ろ攻めでも良いかなと思っていました。切ってから考えようかなと。清水が行ったところで思ったよりも松川(高大)さんが踏んでいたので、(最終)ホームと1コーナー辺りでチャンスがあるかなと思いました」
先に8番手から三谷竜生が仕掛けて清水裕友に迫ると、郡司は最終2コーナー過ぎからまくり出し、大外から一気に前団を飲み込んだ。
「見過ぎてしまって、態勢が整う前に三谷さんに来られてしまったので、ちょっとタイミングが遅れてしまいました。上手く三谷さんにスイッチできなかったので、東(龍之介)も追走できなかったのかなと思います。でも、大外を踏んで行けたので脚は良いのかなと」
力の違いを見せつけて、今年4回目の記念V。この後も郡司の勢いは加速していく。
「今年はかなり順調に来ているし、記念の優勝回数も今までで一番多いですね。この調子をキープして、もっと上を目指してG1を獲れるようにやっていきたい。(賞金ランキングは)あまり気にしていないけど、結果が結び付いていることはうれしいです」
次走は15日から始まる寛仁親王牌。GI初制覇で、残り6枚のグランプリへの切符を手に入れることができるか。
地元の中本匠栄は、最終2コーナー手前で中近コンビに切り替えて、2センターからは郡司を追うも、2着までだった。
「(松川と)2人でゴール前勝負ができる組み立てを考えていました。(松本)貴治のところは、スピードと場所とタイミングで粘りもあるかもとは言っていたので。でもその後は、三谷が来たところにスイッチして、いっぱいな感じのところに郡司も来たので…。郡司のスピードと脚力が違いましたね」
先行した清水の番手から踏んだ松本貴治が3着に入った。
「松川さんにからまれた時は凌げたけど、三谷さんが見えた時には余裕がなくて、反応が遅れてしまいました。番手戦は、自分のタイミングじゃなかったりするけど、自分の力だけでは上で戦えないし、これで戦えるようにならないと。(清水の番手に付いて)モチベーションになったし、次への励みにもなりました」
清水と踏み合った三谷竜生は7着でゴールした。
「車番が悪かったので、前からか後ろからになると思ったけど、とりあえず前から組み立てました。九州(熊本コンビ)が後ろにいたら、そこが切ったところを行こうと思っていたけど、清水になったので。仕掛けるのはあそこしかなかったと思います。ただ、清水の郡司が強かったです」
地元記念初優出の松川高大は9着に敗れるも、番手勝負で力は出し切った
「(初手の)並び的には切って3番手でも良かったけど、勝負に行って負けたので、力は出し切りました。(今回が地元記念初決勝で)年々にって思ってるし、来年もしっかり戦えるように1年間頑張っていきます」