三谷将太が地元でG3初制覇
地元戦にかける三谷将太の執念が実った。目標の中西大は不発となったが、自らの力で難局を打開。最後は最内からVロードを駆け抜けた。
「この1着は最高にうれしい。奇跡が起こったんだと思う。(中西)大が一番、前がかかっているところで無理やり行ってくれた。突っかかって(中西を)入れることができず、1車でも前にと思って。(今回は)外から抜けてないし、内がガラ空きだったので行った」
昨年7月福井記念の落車で鎖骨を骨折。今年1月に復帰を果たしたが、1勝も挙げられずに苦しんでいた。
「3カ月入院して1カ月は寝たきりだった。2月の奈良記念を目指して1月に復帰したけど、全然勝てなかった。こんなところで復帰後、初の1勝なんてデキすぎ。骨折する前くらいから滋賀の黒川茂高(97期・引退)さんのところでウエイトをやるようになった。いままでウエイトはやってこなかったけど、若い子のスピードに負けている感じだったので。もっと強くなっていければ」
この優勝で11月の小倉競輪祭の出場権利を獲得。久々のビッグレース出場が決まったことで大きな目標ができた。
「11月までは半年以上あるので、計画的に練習して、G1の舞台でしっかり戦える力をつけたい」
G3ウィナーの仲間入りを果たした三谷がさらなる高みを目指して邁進する。
3連勝で勝ち上がった117期の石原颯は突っ張り先行で惜しくも2着に敗れた。
「ダメですね。もうちょっと最後まで粘れれば良かったんですけど。(最終)2コーナーぐらいからしんどかった。突っ張って(打鐘の)4コーナーから(ペースを)上げた。ずっと踏みっぱなしで、流すところもわかんなくて。後ろの2人に申しわけなかったですね。上位独占できれば良かったんですけど。内をすくわれたのが初めてで、いつの間にか三谷さんがいました。大抵は番手がそういうのを処理してくれるが、できなかった時のために(今後は自分が)内、外をやれれば。できていれば、福島(武士)さんの落車もなかったと思うので」
4番手をキープした中西大は石原をまくれず不発に終わった。
「(石原の突っ張りは)想定してました。4番手を取れて、あとはどこから行くかでした。(石原が)いい感じで駆けていたので、もう少し早く行くか、遅めに行ったほうが良かった。しょうがないです」
単騎の久木原洋も思うように車は出なかった。
「一発、狙っていたんですけど、前がかかっていました。このクラスになると自力選手はみんな強い。単騎で9番手にならずに、外を仕掛けられたのは良かったです。いい経験になりました」