• 佐世保競輪場FⅡ 全プロ記念競輪5/28〜5/29

後記 FⅡ 佐世保 05/28

番手からチャンスつかむ

守澤太志

守澤太志

スーパープロピスト優勝写真
スーパープロピスト優勝写真
スーパープロピスト優勝写真

 「こういうメンバーで1着が取れるイメージがなかった。(今回は)特別(G1)とは違うけど、特別級のメンバーで優勝できたのは自信にもなります」
 北日本の結束力が光ったレースでもあった。古性優作、荒井崇博の急造ラインを含めて細切れの4分戦。3車の北日本勢の先頭を務めた新山響平が、守澤太志を優勝に導いた。
 「(新山は)いつも強いんだけど、いつも以上に掛かってて強かった。踏みすぎたりしてタレたりもするけど、今日(最終日)は最後まで踏めてて、抜きにいくのもキツいくらいでした。新山君とは特別の決勝で連係したいってずっと走っているけど、まだ一度もそれがない。ここは特別じゃないけどうれしい」
 松浦悠士を連れた太田竜馬、4番手の古性、6番手の吉田拓矢。どのラインも隙を見せれば、どこからでも襲い掛かってくる歴戦の猛者たち。そのなかで新山が落ち着いてペースを上げて、レースをつくった。それでも古性がまくりで飛んでくる。守澤は三度のブロックで古性を止めて直線を迎えた。
 「(4番手は)古性君だと思ったし、古性君のまくりはキツいんでプレッシャーがすごかった。太田君が来たのもわかったんで1回振った。そのあとに古性君が来てしっかり止められた」
 古性は失速も、今度は自ら踏み込んだ松浦が直線で守澤に迫ってきた。
 「松浦君の影が見えたので思い切り踏んだんですけど、ゴールした時にはいかれてしまったかと」
 ハンドル投げの勝負も、終わってみれば4分の1輪差。昨年12月広島記念での落車の怪我から落としていた調子も、完調に近いところまで戻ってきた。
 「実戦ではいいころに戻ってきました。練習での出力がまだですけど。練習量がやっと戻ってきた感じです。6月は休みなんで、ここまで気持ちを切らさずに走ってきた。1回リフレッシュして、サマーナイトフェスティバル、オールスターに備えたい。来期の7月からまた気持ちを新たに一戦、一戦、頑張ります」
 2月全日本選抜の失格の影響で、6月は残念ながらあっ旋がない。6月の1カ月間をトレーニングで充てて、さらなる上積みをもって勝負の後半戦を迎える守澤。7月の復帰を心待ちにしたい。

 太田が不発になると、松浦悠士は古性と荒井崇博の間をシャープに伸びた。
 「(太田が仕掛けたのが)だいぶスピードが上がっているなかだったので、ちぎれそうになりました。(打鐘の)4コーナーからの加速でかなり(脚を)使っちゃいました。荒井さんは外を踏むかなっていうのと、古性君なら(外に浮かずに)内を閉じ込めてくれると思ったので(あのコースを踏んだ)。悔しいですね」

 古性と守澤の攻防を見極めて外を追い込んだ荒井崇博は3着。
 「チャンスはあったね。とりあえず太田君だけは張って、自分のコースをって思っていた。(コースは)待って中だったかもね。外を回しても突き抜けられるように練習します。ちょっと自分の脚を過信したのと、コース取りのミスですね」

Race Playback

レース展開4
 守澤太志選手が逃げた新山響平選手の番手から追い込み1着。松浦悠士選手が2着に伸びて、荒井崇博選手が3着。

レース経過

誘導員 : 瀬戸栄作

 号砲が鳴ると松浦悠士が勢いよく飛び出して誘導員の後ろを占め、太田竜馬-松浦の中四国勢が前を固める。これに吉田拓矢-諸橋愛の関東勢、古性優作-荒井崇博の即席ラインが続く。新山響平-守澤太志-成田和也の北日本勢が後攻めとなった。 青板周回のバックあたりから正攻法の太田は徐々に誘導員との車間を空け始める。スローペースの中、吉田-諸橋が前に出ると、古性-荒井、新山-守澤-成田も踏み上げる。赤板過ぎに新山率いる北日本勢3車が前に出ると、4番手は古性、6番手が吉田となり、太田は8番手に置かれた。ジャンが入ると先行態勢に入っていた新山はぐんとペースを上げる。太田は最終ホーム手前の4コーナーから反撃を開始。太田は徐々に番手を上げていくが、2コーナーで古性が合わせるようにスパート。太田は力尽き、松浦は古性-荒井の後ろにスイッチした。新山のかかりが良く、古性は3コーナーで守澤に並びかけるのが精いっぱいで、4コーナーで守澤にさばかれた。絶好の番手周りとなった守澤が、直線でイエローラインあたりを鋭く伸びてきた松浦の強襲をしのいで優勝。松浦は4分の1輪差の2着で、惜しくもスーパープロピスト賞3連覇を逃がした。3着は直線大外を伸びた荒井。

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