眞杉匠が地元記念を初制覇!!
地元からの優勝者は開設60周年記念のレジェンド神山雄一郎以来、14年ぶり。眞杉匠の優勝に、駆け付けたファンの歓声が雷神バンクに鳴り響いた。
「地元優勝は全然違いますね。うれしい。昨年、決勝を走って後ろ(3番手の吉田拓矢)から優勝者を出して、自分が優勝できるのは、いつになるんだろうって思っていた」。地元記念優勝の難しさを感じていただけに、何度も「うれしい」と言葉に出して笑顔を見せた。
普段は、関東ラインの先頭としてG1の最前線でも戦っている眞杉。今回は山田雄大という頼もしい目標がいてラインのありがたみを感じた。
「山田君のおかげ。ラインのおかげです。すごい強かったです。(久田裕也と)先行争いにはなると思って、(久田が)どこまで来るかなと。1回張って、止まったのがわかった。(山田は)2コーナーでタレてくるかなと思ったけど、本当に強かった。余裕があれば良かったんですけど、焦って(番手から)踏んだ」
「余裕はなかったし、(優勝は)すごいギリギリでした。普段のF1の時の番手は何回かあるけど、地元記念の決勝の番手は緊張感が違いました」と結果を残せたことに、ホッとしたような表情も見せた。
次の目標はG1の優勝だ。神山雄一郎が初めてタイトルを獲得した年齢は25歳。「いま、24歳なので、あと1年ですね。(山口)拳矢さんが(日本選手権競輪を)優勝して相当刺激になったし、自分も優勝したいなって。現場で見ていて、焦りと悔しさがあった。全プロで成績を残して、宮杯にいい流れで行けるように」。
佐々木悠葵にとって眞杉との連係は特別な感情がある。「(昨年の)高松記念で優勝をさせてもらったし、(2年前の)競輪祭ではG1の初勝利もさせてもらっている。眞杉君が優勝して、ワンツーが決められたし最高の結果」と納得の表情。
「山田君が気持ち入っていて、眞杉君が仕事をしたので、そこはキツかった。緩めて踏まないと、(眞杉がけん制して)戻ってくるので。そこで落車する人もいるので。あのパターンだと番手が一番キツいので、浅井(康太)さんと松浦(悠士)さんは自分がと思っていた。来たらどうにかしないといけないなと」
浅井康太はいつでもレースの流れが見えている。ここでも先行した関東勢の後ろを確保し、直線は関東勢を脅かす鋭い伸びを見せた。
「スタートはどっちかが前を取るだろうし、後ろじゃなければと。後ろから切ってだと厳しいので。眞杉君が前を取ってあの展開になると、あれがセオリー。3、4番手を死守してから直線勝負しました。初日、昨日、今日と踏み込んだレースができていた。(決勝は)南関の内藤(秀久)さん、北日本の佐々木(雄一)さんと、一流の追い込み屋が付いてくれて気持ちを入れてもらえた。(山口)拳矢がG1を獲って、それに続きたい。今日は他地区に(気持ちを)入れてもらった」