• 高知競輪場開設74周年記念よさこい賞争覇戦4/11〜4/14

後記 GⅢ 高知 04/11

阿部将大が得意走路で大金星

阿部将大

阿部将大

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 S級初決勝で、初優勝を果たした22年2月当所G3。その時と同じピンク色の勝負服をまとった阿部将大が、思い出の高知バンクで2度目のG3優勝を果たした。
 スタートで飛び出た阿部は、周回中に3番手の位置取りが叶う。犬伏湧也が新山響平を突っ張ってハイペースで駆けて、レースの流れは阿部に傾いた。
 「犬伏さんと、新山さんの踏み合いになるし、ハマればまくり頃になると追った。(犬伏に)突っ張ってもらったので、もう(清水裕友の番手)発進だなと。清水さんの後ろだけを見ていました。清水さんが車間を空けていて、まくりに行っても弾かれると思ったし、まくり追い込みで良いかなと」
 車間を切った清水が2センターから前に踏み、その後位で脚をためた阿部が追い込みをかける。ゴール寸前で交わした阿部の、右手が高々と上がった。
 「正直、数メートルしか踏んでないのに脚が三角に回って、差せないかと思った。けど、伸びてくれて良かった」
 高知バンクでは、S級で8走して6勝、いまだに連対を外したことがない。バンク相性は、言わずもがなだ。
 「自分の中では走りやすいバンクなんです。他の人は苦手な人が多い。自分が練習している街道の感じに似ているんですよね。他の人は苦手だけど、僕は得意っていうことで、気持ちの面での余裕がありますね」
 この優勝に、満足ばかりはしていられない。目前に迫った日本選手権では、九州の先導役としての役割を求められる。自分のレーススタイルを見失わず、G1の舞台を見据えていく。
 「(4日間のレース内容は)全部悪い。基本、追い込んだだけのレースだった。自力ならもっと動いた方が良い。今回のメンバー的に勝ちにいったんですけど、本当はもっと自力を出して勝ちたい。次の別府は積極的に走って、ダービーへつなげたいです」
 この優勝で、高知はより一層思い出深い場所となった。きっかけをもらった阿部が、次はビッグレースで大暴れする。

 犬伏の突っ張り先行に乗り、絶好の展開を迎えた清水裕友だったが、最後は阿部に交わされて2着。悔しさを隠せない。
 「同じ(新山)相手に、(初日特選と)同じやられ方をするのはちょっとってことで、一個は突っ張ってって感じだったんですけど。(犬伏の)掛かりは良かったと思います。最後は脚負けです。噛み合わなかった。最後もパクパクして情けない。帰って練習します。これじゃ話にならない。自転車が重く感じたし、今日(最終日)が一番だめだった」

 単騎戦だった坂井洋は、勝負所で深谷知広の後ろの6番手の位置取り。3コーナーからの深谷の仕掛けを交わして3着。
 「スタートは出たけど、みんな早かった。ずっと余裕はあったけど、タイミングが難しかった。(清水)裕友が車間を空けていたし。最後もあおりを受けた。もっと早く踏むなら、ホームで一人で行っちゃうかでしたね」

Race Playback

レース展開4
 犬伏湧也選手が前受けから突っ張り先行。番手を回った清水裕友選手がタイミングを図って抜け出すが、初手からその後位に付けていた阿部将大選手がゴール寸前で逆転。

レース経過

誘導員 : 小原周祐

 スタートは外枠から勢いよく阿部将大が飛び出したが、最内枠の犬伏湧也が誘導員を追う。初手は犬伏湧也-清水裕友、阿部将大-大坪功一、新山響平-佐藤慎太郎-永澤剛、深谷知広、坂井洋の並び。 赤板2コーナー過ぎから新山が上昇を開始するも、前から犬伏が突っ張る。新山が一度車を下げると、単騎の深谷、坂井が5番手、6番手に切り替える。犬伏は後続の動きを警戒しながら最終ホーム過ぎから更にペースアップ。中団で車間を空けていた深谷が最終バックで仕掛け始めるも、車の進みは鈍い。4コーナーで犬伏の後ろから清水が抜け出しを図るが、3番手で脚を溜めていた阿部が直線で鋭く伸びてV。清水は2着で、深谷の仕掛けに乗った坂井が3着。

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