動き鋭い清水裕を信頼
健脚がそろい狙いは絞りにくいが、最も勢いがあるのは清水裕友だ。今年の成績は素晴らしく、1月大宮記念、2月静岡記念で優勝、全日本選抜、1月川崎記念は準V。ウィナーズカップ❸着の動きも躍動感に溢れていた。獲得賞金ランキングは第2位に付けていて、豊かなスピード、切れ味鋭いダッシュ力を活かした自力攻撃が冴え渡っている。ここは犬伏湧也、島川将貴、佐々木豪と自力型がそろった四国勢との連係は流動的ながら、番手戦もそつなくこなす。連の軸として一番信頼できるとみて中心視した。最近は決勝を外す場所が続いている犬伏だが、当所は相性抜群のバンク。21年12月にS級初Vを飾ると、昨年の全日本選抜は着と3勝をあげた。更に9月のF1戦でも3連勝を達成している。いいイメージを持って走れるはずなので、うっぷんを晴らす激走を演じる可能性もありそうだ。佐々木はウィナーズカップの初日特選を制している。晝田宗の逃げに乗り、番手まくりを放った清水を差し切った。ただ、準決で落車しているので、体調には一抹の不安が残る。松浦悠士もウィナーズカップの準決で落車している。復帰には少し時間がかかる模様。
新山響平、佐藤慎太郎の北日本SS班コンビも互角の戦い。新山はウィナーズカップ着。準決は落車のあおりを受ける大きな不利があって敗退したが、二次予選は逃げて2着、最終日は上がり11秒1の快速まくりを決めて白星締め。調子そのものは問題なかった。タイミングよく仕掛けて主導権を握れば勝ち負けに持ち込める。今年の佐藤は決勝でまだ確定板入りがないだけに、頼れる目標があるここは結果を出したい。
昨年は6年ぶりにグランプリ出場を果たした深谷知広。今年はまだ優勝には手が届いていないものの、静岡記念❷着、3月松山記念も3連勝で優参、ウィナーズカップでも決勝に乗っている。スピードは一級品で、仕掛けがツボにはまれば首位に躍り出ても不思議ではない。和田健太郎が深谷を盛り立てる。松山記念の準決では、深谷のまくりに食い下がり南関ワンツーを決めている。深谷がレースを支配すれば連に浮上してこよう。
成績を高いレベルでまとめている南修二も侮れない。全日本選抜では、昨年の寬仁親王牌、競輪祭に続きG1で3連続優参を果たしている。位置取り、差し脚ともにしっかりしているし、時おりまくりも出している。ここは近畿の自力型が手薄なので、動向には注目しておきたい。
坂井洋、長島大介、吉澤純平とそろった栃茨勢。中でもウィナーズカップでは、準決2着で決勝に乗った坂井が怖い。持ち味である機動力を活かした自在戦が奏功すれば、一発あってもおかしくない。