• 青森競輪場開設74周年記念みちのく記念競輪9/26〜9/29

後記 GⅢ 青森 09/26

伏兵がまくり一閃!!

佐々木眞也

佐々木眞也

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 「まさか、自分が獲っちゃったんだなって」
 あっと驚くまくり一撃。佐々木眞也は、遠慮気味にハニカんで、記念初優勝を喜んだ。
 内枠の利を生かした北日本勢が前受けして、高橋晋也が、誘導を降ろして赤板から駆ける。上昇していた眞杉匠は、新山響平との外競りを決意し、北日本勢分断に出る。森田優弥も内に切り込んで、隊列は激しくヨコに揺れ動いた。単騎の佐々木は、じっと脚をためて機をうかがった。
 「北日本勢が4車で強力でしたし、とにかく自分は流れに応じて、仕掛けられるところで仕掛けようと思ってました。ずっとスピードが速かったんで、自分はタイミングを逃さないようにガムシャラでした」
 宿口陽一と、長島大介が後退し、佐々木は最終ホームで隊列の短くなった7番手。2コーナーから仕掛けると、最終バック過ぎに前団をのみ込んだ。そのまま後続を千切って、終わってみれば2着に6車身差を付けての圧勝。ここぞの一撃が、鮮やかに決まった。
 「(2コーナーで)いけそうな感覚があったんで、いけて良かった。でも、後ろに誰か来てるんじゃないかと思った。ゴールまで何があるか分からないですし、夢中で踏んでいました」
 今年のダービーでG1に初出場すると、補充で走ったサマーナイトフェスティバルを含めて、今年は4度ビッグレースに出場した。戦うステージを上げる中で、父で師匠の龍也氏(57期引退)からは、レースに臨む姿勢について、喝を入れられた。
 「自分なんかが獲っちゃっていいのかなっていう気持ちは、本当にあります。まだまだ自分はこういう選手じゃない。一走、一走を積み重ねて、結果につなげていきたい。父からは、勝負は難しいんだぞと、勝負の厳しさについて、簡単なものじゃないんだと言われました。初優勝できたのは、そう言ってくれた父のおかげだと思います」
 兄の龍(109期)、弟の和紀(117期)と共に、父の指導のもと切磋琢磨する日々。今日だけは、嬉しい報告ができそうだ。
 「兄弟と、松谷(秀幸)さんと一緒に、父に練習メニューを組んでもらって練習している。結果が出なかったときもあるけど、こうやって記念初優勝っていう結果につながって嬉しいです。みんなでご飯に行きたいですね(笑)。親孝行したいです」
 休養を挟んで、次は地元での川崎G3。「一走、一走、精一杯走りたい」と、最後は気持ちを引き締めた。

 森田優弥は、赤板2コーナーで内に切り込むと、守澤太志をさばいて新山響平の後ろを確保。高橋の内から仕掛けた新山を交わして準V。
 「スタートは中団になるだろうなと。削られるとも思っていたので、しのがないといけないと思っていた。結果はあれで、何もできていない。張るとサンドされるし、新山さんに付いていった。佐々木さんが強かった」

 守澤太志は、森田に内からさばかれて1車下げる。立て直して森田に続き3着。
 「前受けからがセオリーかなと。眞杉君がすごかった。想定はしていたんですけど。長島君をさばいたほうが展開が良くなると思って安易にやったけど、森田君がそこを逃さずにきた。タラレバですけど、いかない方が良かったかなと。内をしゃくるチャンスはあったからいけばよかった。森田君の所までいけたので。そこは反省。森田君は脚を使っていなかったし、すごい踏めていた。難しい展開になったし、前受けは安易だったかなと。次につながるように反省したい」

Race Playback

レース展開4
 激しくやり合って脚を消耗した前団を鮮やかにまくった佐々木眞也が後続を大きく突き放して圧勝。G3初優勝を自分の力で勝ち取った

レース経過

誘導員 : 五日市誠

 号砲で新山響平が正攻法の位置を確保。高橋晋也-新山-守澤太志-永澤剛の北勢が前受けし、以下は森田-宿口陽一、佐々木眞也で、眞杉匠-長島大介が後攻めとなって周回を重ねる。 青板2コーナーから眞杉が上昇。高橋が誘導との車間を切って突っ張る構えを見せる中、2番手外まで上がってきた眞杉は赤板で誘導が退避するタイミングを狙って新山をキメにいく。先行態勢に入る高橋の後ろでは激しい競り合いが始まり、繰り返し当たって番手を奪い取りに来る眞杉に、新山も一歩も引かずに応戦。後ろを気にしてペースで駆ける高橋の番手を巡る競り合いが続き、高橋をキメて、守澤も内から掬った森田が競り合う両者に続く隊形になって最終ホームを通過。2コーナーに入ると、スピードが鈍った高橋の外を眞杉、内を新山がそれぞれ踏んで抜け出す。新山が眞杉に踏み勝つ形となったが、そこへ最後方から内を突いて7番手まで上がっていた佐々木の2コーナーまくりが襲う。スピードに乗った佐々木は3コーナーで新山の上をあっさり乗り越えて独走状態。ゴールでは後続に6車身差を付けて圧勝した。競りで脚を使った新山はいっぱいで、その後ろから伸びた森田、守澤の順で2、3着に入る。

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