• 防府競輪場開設75周年記念周防国府杯争奪戦11/1〜11/4

後記 GⅢ 防府 11/01

決勝戦はよもやの結末に

松本貴治

松本貴治

決勝優勝写真
決勝優勝写真
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 松本貴治が、痛烈な一撃を浴びせてV。清水裕友の防府記念7連覇を阻止した。
 清水と、松本がスタートを飛び出して、内枠の清水が前受けを選択。松本は、周回中に4番手のポジショニングが叶った。松本とラインを組んだ小岩大介が「中団が取れたのが勝因の50%」と語ったように、初手で理想の位置取りが叶った。松本も、レースをこう振り返る。
 「展開も自分に向いたと思うんで。後ろからよりも、前か、中団から始めたかった。中団が取れて、展開が向きました」
 中国勢の突っ張りを警戒した吉田拓矢は、早めから上昇して青板で太田に肩を並べる。それでも、太田はひるまずに突っ張って先行。吉田は7番手に戻って、隊列は一本棒。松本は、脚力を消費せずに、前と車間を切りながら、4番手で機をうかがった。
 「あとは、力を出し切るだけだなと。脚的には余裕があったし、どこから仕掛けようかなと思っていました。思った以上に(まくりが)出たんで、自分でもびっくりしました」
 温存した脚力を爆発させると、2コーナーから加速して、清水と、太田の上をまとめてのみ込んでVゴール。デビュー戦で完全Vを飾った防府バンクで、佐世保ミッドナイトG3以来、3度目のG3優勝を手にした。
 「(防府は)すごい走りやすいですし、自分に声援をくれた人もいた。リラックスして走れました。人の後ろだったり、自力だったり、どこの位置を走っても、ラインの力になれるように頑張りたい。一戦一戦、頑張るだけです」
 中国勢とは別線で、真剣勝負を選択した上での優勝。共同会見では、一切表情を緩めずに受け答えした。今年最後のG1競輪祭へと向かう松本は、気を引き締めた。

 松本マークの小岩大介が2着。
  「(太田)海也達の考えることはあれ(突っ張り先行)しかないだろうし、前か、中団からと思ってた。海也がどんどん加速していってるなかで、松本君が車間を切り始めて、正直、まくれるのかなって思った。でも、松本君が仕上がってましたね。清水に合わされるんじゃないかと思ったけど、そんなことなく乗り越えていった。自分は、桑原さんに絡まれないように、ケアだけして。付いていっただけだけど、ワンツーで良かった」

 後ろ攻めとなった関東勢は、苦しい戦いを強いられた。突っ張られた吉田が最終ホームで巻き返すが、進みは今一つ。武藤龍生は、2コーナーで内に切り替えて位置を上げると、直線で外から清水を交わして3着に入った。
 「(初手で)中団が取りたかったですけど、みんな早かったですね。前を取りにいくぐらいじゃないとダメでしたね。(吉田)拓矢が苦しい展開に、自分でしてしまいましたね。自分は余裕はなかったんですけど、いける所までと思って内へいきました。(3着に突っ込めたのは)たまたまですね。(赤板から最終ホーム手前まで)終始一本棒だったのできつかったです。でも収穫のある4日間だったので。競輪祭まで日にちが空くのでもうちょっと仕上げたいですね」

Race Playback

レース展開4
 地元記念7連覇を目指す清水裕友選手を背負った太田海也選手が先行。中団確保の松本貴治選手が狙いすましての一撃でまくり切って波乱を演出した。

レース経過

誘導員 : 渡口勝成

 スタートで出かけた松本貴治を制して清水裕友が正攻法の位置を確保。松本は中国勢の後ろに入り、太田海也-清水-桑原大志、松本-小岩大介、菅田壱道、吉田拓矢-杉森輝大-武藤龍生での周回となる。 残り4周2コーナーで早めに吉田が上昇する。青板では太田に吉田が並びかけるが、太田は誘導が退避したバックと同時に吉田を突っ張る。関東勢は元の位置まで下げ、初手と同じ隊列で赤板、打鐘。太田は後ろの動きを見ながら一旦ペースに入れ、最終ホーム入り口から一気に踏み上げる。7番手から吉田が巻き返しにいくが、松本が2コーナー入り口から合わせて先まくり。スピードに乗った松本は、清水の横をあっさり通過し、2センターで太田を捕らえる。そのまま松本が後続を突き放してV。松本に食らい付いた小岩が最後は引き離されながらも2着を確保。最後方から内を突いて伸びてきた武藤が3着に入った。

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