• 川崎競輪場開設76周年記念桜花賞・海老澤清杯4/19〜4/22

後記 GⅢ 川崎 04/19

4連勝で6回目の川崎記念制覇

郡司浩平

郡司浩平

決勝優勝写真
決勝優勝写真
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 「何回優勝しても、みなさんのあたたかい声援に助けられて、本当にうれしいです」
 ホームバンクの川崎記念、桜花賞を6度目の制覇。重責を担いながらの4連勝。郡司浩平にとっては、完全Vで桜花賞を制したのは初めてだった。
 「神奈川3人で心強い連係だった。僕が前でしっかりと責任をもって走らなきゃいけないって思っていたんで、その気持ちが出せたんで良かった」
 レースは意外なほど単調に流れた。後方から上昇した脇本雄太が赤板過ぎに先頭に出ると、郡司が3番手に切り替える。犬伏湧也はすんなり下げて7番手。郡司は絶好のポジションを確保したが、同じく脇本も労せずに主導権。2日目にはバンクレコードを叩き出したグランプリスラマーだけに、決して楽な3番手ではなかった。
 「犬伏君が来るだろうと思っていたし、そこはヒヤヒヤしながら(3番手に)構えてました。脇本さんが仕掛けてからは、絶対に(最終)バックで行こうと思っていた」
 後方の犬伏は動くに動けずクギづけ。逃げる脇本が踏み上げるなか、郡司も最終2コーナーで仕掛けた。
 「まったくまくり切れると思ってなかったので、最後は意地だけでした。このメンバーでどれだけ力勝負できるかを課題にしてやってきた。(シリーズの)4日間、自力で地元のプレッシャーのなかで、こういう結果を出せた。もう、怖いものなしです」
 2センターで脇本をとらえた郡司は、今度は後ろの松谷秀幸との勝負。「抜けると思ったんですけど」と、手ごたえのあった松谷を半車輪しのいでのゴール。ウイニングランでは何度も拳を突き上げて、地元のファンに応えた。
 「たくさんの声援が4日間、届いていたしサイコーでした。また次のG1に向けて、来年の桜花賞に向けてもしっかり頑張ります」
 日本選手権に向けて、これ以上ないステップ。地元のプレッシャーを力に変えて無傷の4連勝の郡司が“ゾーン”に入っている。

 まくり切った郡司とのマッチレース。直線でグッと差を詰めた松谷秀幸だったが、最後は郡司の気持ちが勝った。
 「(郡司)浩平もキツかったと思うけど、最後は浩平の意地がすごかった。ワッキー(脇本雄太)が駆けてるんで、あそこを仕掛けられる浩平がすごい。(最終4コーナーでは)抜けると思ったんですけど、踏み返しがすごかった。自分はチャンスがあったのに、あれを抜けないんじゃ…」

 同県の先輩、脇本の先行を利した小森貴大が3着。しかしながら、課題が山積の確定板入りでもあった。
  「(周回中は)どの並びでも厳しくなると思ってたけど、相手の出方次第、出たとこ勝負で脇本さんが組み立ててくださった。あんな展開になると思ってないなかで、あの距離を行ってくれた。それなのに、なにもできず情けないです。まだまだ脚力も、技術も足りないと思い知った。ラインで決めるっていうことを、今度は自分が仕事してできないと。本当にまだまだです」

Race Playback

レース展開4
 郡司浩平選手が、3番手まくりで地元記念制覇。松谷秀幸選手が半車輪まで迫り、地元ワンツー。小森貴大選手が3着。

レース経過

誘導員 : 成田健児

 最内枠の郡司浩平が出させる感じで、犬伏湧也が前受け。犬伏-久米康平-吉本卓仁、中団に郡司-松谷秀幸-佐々木眞也の地元トリオ、脇本雄太-小森貴大、単騎の根田空史となって周回を重ねる。 青板2コーナーから脇本が上昇を開始。脇本は早々と犬伏の外まで上がって並び掛け、赤板経過で誘導員が退避すると同時に先頭に立つ。郡司は抜かりなく3番手を確保する一方、犬伏は抵抗を見せずに7番手まで車を引く。この隊形から全く動きなく、最終ホームを迎えたところで脇本が腹を決めて先行勝負に出る。だが、こうなったら郡司に絶好。2コーナーまくりの郡司は、逃げる脇本を2センターあたりでねじ伏せる。地元3番手の佐々木は遅れ気味で、ゴール前は郡司と松谷の一騎打ち。激しく詰め寄る松谷を振り切った郡司が地元ホーム記念V6を飾った。2着は松谷で、3着には佐々木に踏み勝った小森が入った。

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