• 第58回朝日新聞社杯「競輪祭」11/24〜11/27

インサイドレポート・シリーズ総評

GⅠSPECIAL Inside report GⅠ 小倉 11/24

吉田敏洋

吉田敏洋

 決勝は平原康、武田豊でワンツー。優勝した平原はもちろん、2着の武田も賞金ランク8位にジャンプアップしてグランプリ最後の切符を手に入れた。今年最後のG1にふさわしいハイレベルな争い、ドラマチックな結末となったが、売り上げは81億円と伸び悩み、目標の100億円には大きく届かず。10月寬仁親王牌の83億円を下回り、4日制G1のワースト記録を更新してしまった。吉田敏は次点でGP逃す

竹内雄作

竹内雄作

 決勝に乗った深谷知、金子貴ら多くの選手が賞金ランク上位に名を連ねていた中部勢だったが、グランプリ出場を決めたのはすでに安全圏にいた浅井康だけ。吉田敏は決勝で関東コンビがワンツーを決めた時点でグランプリ出場を逃してしまった。竹内雄マークだった二次予選が残念だったが、前検日に「(直前の2場所で)試運転はできたと思うし、体が動く感触は確かめられた。あとはいかにいつもどおり走るか」と話していたとおり、4日間気持ちの入ったレースを見せていた。結果は残念だったが、今年の経験を来年からの戦いに生かしてほしい。

 賞金ランク9位で競輪祭を迎えた竹内雄。2勝は挙げたものの、グランプリを意識してか、いつもどおりの走りではなかった。

 「僕は(勝ち上がらなければ)圏外。二次予選は後ろが吉田(敏洋)さんということを考えて走らなければいけなかった。でも、この経験はマイナスにはならないと思うし、プラスにとらえて。来年はそこ(グランプリ)が目標になるし、この経験を生かさないといけないんで頑張ります」

 ランク上位にいた川村晃司も寬仁親王牌の鎖骨骨折さえなければグランプリ出場のチャンスがあったかもしれない。今回が復帰2場所目だったが、後半戦は2着3着と逃げて結果を残した。

新山響平

新山響平

 「力を出し切ってなので次につながりますね。少しは良くなってるけど、まだまだなんで。戻るまでは調整というより追い込んでやっていきたい」新山響が初のファイナル

 新山響平はG1戦2度目の挑戦で早くも決勝に進出。準決勝からは上位と変わらない3・92のギアにも挑戦した。

 「重さは感じなかったし、ギアは良かったと思います。(決勝は近藤隆のところで引くか)迷ったぶん、ワンテンポ遅れた。もっとレースも見るし、もっと練習をします」

吉田拓矢

吉田拓矢

 同期の吉田拓は準決勝敗退。シリーズ3連対の結果を残したが、レース内容に不満げだ。

 「今回は一度も先行できていないんで、何とも…。周りの警戒が強くなってるけど、それをクリアしないとワンランク上には行けない。次はしっかり先行で勝ち上がれるように力を付けます」

 初日特選に「ダイヤモンドレース」を制すなど、シリーズ3勝を挙げた原田研も気持ちは同じだ。

園田匠

園田匠

 「最終日はしょうもないレースで後ろに迷惑をかけた。(シリーズ3勝だが)後味悪いというか、ひとつもバック取ってないし、何やってるんだろうって感じです」切れが戻った園田匠

 二次予選の1勝に終わった園田匠だが、今シリーズは伸びが違った。

 「今年はレースを走りすぎて下地がなくなってた。今回は間隔が空いたので走り込みをしたら格段に違った。走り込みが足りてなかったですね。今回でそれが分かりました」

 対照的に吉本卓は3日目で帰郷。「落車もないのにスランプ。原因が分からない…」と首をかしげる。10月京王閣記念の落車から復帰戦となった坂本亮も、復調にはまだ時間がかかりそうだ。

香川雄介

香川雄介

 初日の落車を全く感じさせない走りを見せたのは香川雄だ。「恥ずかしい」と2日目のまくりを振り返っていたが、最終日も郡司浩、村上義のやり合いをまくって3着。「レースで流れてる感じがある」なら、しばらく狙えそうだ。

 今回、新車を導入した松浦悠は「3日目にようやく狙ったセッティングが出た。伸びが出た」とニッコリ。最終日には先まくりで吉田拓を破るなど、月末に控える地元記念に弾みをつけた。

 積極的な走りで着以上の存在感があった矢野昌も「(脚は)戻っているというか、レベルは今の方が上がっていると思います。このギア(になってから)では一番高いレベルにあると思います」と好調を実感。追いかけてみる価値はありそうだ。

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