• 第58回朝日新聞社杯「競輪祭」11/24〜11/27


朝日新聞社杯競輪祭 シリーズ展望

GPへ残る椅子はほぼ2つ  今年もここで全てが決まる

 今年最後のG1、第58回朝日新聞社杯「競輪祭」が11月24~27日の日程で開催される。今年度はG1開催日程の変更により、ダービーが3月、5月の2回開催された。ここまで開催されたG1戦6大会をそれぞれ異なる選手が制したために、グランプリ出場へ残された椅子はあと3つだ。誰が今大会を制すのか、そしてグランプリ出場をかけた賞金争いは―。1年間の集大成ともいえる4日間がいよいよはじまる。

浅井康太

浅井康太

深谷知広

深谷知広

吉田敏洋

吉田敏洋

 競輪祭制覇、そしてグランプリ出場へ、より集中力を高めるのは中部勢だろう。11月7日現在で6位につける浅井康太は安全圏といってよさそうだが、7位の吉田敏洋、9位の竹内雄作に10位の深谷知広とこの地区には賞金ランクで当落線上の選手がひしめいている。全員が今年のG1戦で活躍しているし、今大会でも優勝を狙える選手ばかり。ラインの先頭で一騎当千の力強さを見せる深谷、竹内に浅井、吉田、さらには金子貴志、近藤龍徳とバランスのとれた陣営で、大挙して勝ち上がり、決勝戦でも上位独占を狙えるだけのポテンシャルを持っている。

山崎芳仁

山崎芳仁

 層の厚さなら北日本勢も負けてない。そして渡邉一成、新田祐大の2人がすでにグランプリ出場を決めているという点もこの地区の大きなアドバンテージになるだろう。山崎芳仁や佐藤慎太郎は賞金でのグランプリ出場は不可能だが、優勝のチャンスは十分ある。今年は番手回り、自力とレースごとで役割の変化に苦しんだ山崎だが状態は悪くない。特選スタートのアドバンテージを生かして最後のタイトルを狙う。7月函館記念を制して特選スタートとなる新山響平の走りにも注目だ。

脇本雄太

脇本雄太

 すでに村上義弘、稲垣裕之の2名がグランプリを決めている近畿勢。次の一人を狙うならランク11位だが親王牌で落車している川村晃司よりも脇本雄太になるだろう。親王牌では稲垣の初タイトルに貢献したなら、今度は狙いにいっていいはずだ。親王牌で優出の古性優作、今年のGレースで大活躍した三谷竜生と、近畿地区は次の世代を担う若手もどんどん出てきている。

平原康多

平原康多

武田豊樹

武田豊樹

 平原康多、武田豊樹の2枚看板がそろってG1決勝に勝ち上がったのは一度だけ。S班の神山雄一郎を含め、関東勢はここまで苦戦を強いられている。現在、ランク8位の平原康多も油断はできず、直前の防府記念で落車している武田は決勝2着でもグランプリは厳しい状況だ。ただ過去5年で平原、武田で合せて3度、この大会を制している。この勝負強さと相性は侮れないだろう。

 最多22名が参戦する南関勢は数的優位を生かしたい。郡司浩平は和歌山で記念初優勝し、高松宮記念杯で決勝2着など今年一気にブレイク。これからの南関勢をリードする存在なだけに防府記念で落車の状態が気がかりだ。動ける選手がメンバーの大半を占めるのもこの地区の特徴。渡邉晴智ら追い込み型にも勝機はありそうだ。

 九州勢は中川誠一郎、園田匠が中心だが、松岡貴久、山田英明らGレースでも存在感を見せるタレントはそろっている。京王閣記念2日目に坂本亮馬、松岡、吉本卓仁で並んだように九州一丸となってぶつかれば十分他地区に対抗できる。

 中四国勢は原田研太朗が復調一途。壁になっているG1準決勝を突破しそうな予感で、岩津裕介や小倉竜二がその流れに続く。

出場予定選手

ページトップへ