地元から決勝に勝ち上がったのは平原康ただ一人。しかし、優出を逃した地元勢も、最後まで奮闘しファンを沸かせた。

　成長著しい金子哲は２日目に松岡健らから逃げ切るなど好走。無傷で準決勝に勝ち進んだ。

　「今回は準決勝までいけたので自分の役割は果たせたかと思う。反省点は、ちょっと気負い過ぎたかな。今回、平原さんとの差も大きいと実感したし、遠い存在に感じました。これでは開く一方なので、練習して少しでも差を詰めたい」

　池田勇も二次予選を自力で白星など２勝。自身の課題を見据え、さらなるレベルアップを狙う。

　「本当に課題が見つかった開催でした。自力は戻ってきたので、あとは煮詰めて。他は、番手の仕事をしてからの前との見極めとか。去年くらいから番手も増えてきたし。後輩も出てきてくれているので、番手まくりではつまらないので」

　Ｓ班の渡邉一は、まさかの二次予選で敗退。それでも、前を向いて今後の活躍を誓った。

　「来る前は悪いとは思っていたけど。疲れがあっても、調子さえ崩さなければ踏めると思ったけどダメでした。番手回りが増えれば今回みたいなことがあるし、しのぎ切らないといけない。初日から大敗してお客さんも厳しかったけど、Ｓ班として最後まで走り切るのが１つの使命だと思ってるので。負けは許されない立場なので、お客さんに迷惑をかけたのは申し訳ないですけど。今回がダメでも、今年１年がダメになる訳ではないので、次を頑張ればと思ってます」

　最終日の９Ｒには熊本地震災害復興支援レースが行われた。勝ったのは北津留翼。最終ホームからカマして主導権を握ると、そのまま後続の追撃も振り切った。

　「（別線が次々に動いて）また後手になってしまうと思ったけど、ホームで駆けていなかったので、もう一回いかせてもらえると。３コーナー目掛けて加速していくような感じで踏みました。先行が残ってなかったので不安でしたね。１着が取れて良かった」