地元の平原康が主役

平原康多
地元エースの平原康多が今年も主役を務める。16年は度重なる落車に苦しんだが、そのたびに強い精神力で乗り越えてきた。11月小倉競輪祭は圧巻の走りでV。最後の最後で年末の立川グランプリ出場を決めた。14年連続の参戦となる当地記念。過去に5度制しているように、圧倒的な強さを誇る。ホームバンクの記念を他地区の選手には譲れない。関東で吉澤純平が勝ち上がれば、番手で有利に戦えそうだ。もちろん自力になっても仕掛けどころを熟知しているのは大きなアドバンテージになる。どんな組み合わせ、展開にも対応してシビアに勝ちにいく。吉澤も16年は8月豊橋で記念初制覇。グレード戦線で存在感を増した。ここも自慢の機動力でラインをけん引する。

稲垣裕之
稲垣裕之が平原の前に大きく立ちはだかる。16年は10月前橋の寬仁親王牌で悲願のG1初優勝。充実した1年を過ごした。平原とは競輪祭からグランプリ、そして年頭の立川記念とずっと同じローテーション。お互いに手の内は知り尽くしている。パワー全開でライバル対決に挑む。さらに追加配分の山本伸一が勝ち上がってくれば、稲垣にとっては心強い。澤田義和は差し脚好調。稲垣との強力連係で強敵に立ち向かう。

竹内雄作
層の厚さなら中部勢だ。竹内雄作をはじめ、吉田敏洋、金子貴志と一線級がズラリ。竹内は9月富山の共同通信社杯でビッグ初制覇。終盤戦はグランプリ出場争いを演じるなど、大きな成長を遂げた。17年はG1優勝を目指して、さらに上を目指す。吉田も惜しくもグランプリ出場を逃したが、16年はデビュー以来、最高の成績を残した。12月松山の最終日に落車した影響は気になるが、きっちりケアして新年を迎える。ここから新たな一歩を踏み出す。金子は競輪祭で優出。続く12月取手で優勝を飾るなど状態は確実に上向いている。

渡邉一成
渡邉一成は初のS級S班として迎える17年の初陣だ。16年は2月久留米全日本選抜でのG1初優勝に始まり、リオデジャネイロオリンピックに出場するなどタイトなスケジュールをこなした。初出場のグランプリから中2週の期間があり、心身ともにリフレッシュして、ここから新たなスタートを切る。

園田匠
園田匠も忘れてはならない。S班からは陥落してしまったが、鋭いキメ脚は健在。12月広島記念では初日特選を制して優出と目の覚めるような伸びを披露した。長走路の当所は絶好の舞台。多少位置が悪くても最後は必ず突っ込んでくる。
南関勢も精鋭ぞろいだ。ラインを引っ張る渡邉雄太は着実にパワーアップ中。500バンクでも積極果敢に攻める。海老根恵太は目立った活躍こそないが、脚力に陰りはない。ラインの力を結集して、久々の記念優勝を狙う。小埜正義は12月佐世保記念で惜しくも準V。G3初優勝は時間の問題だろう。堅実な勝瀬卓也が南関ラインをきっちり固める。