連日、強烈な寒波の中で行われた高松記念。それでも、選手達の白熱した走りで競輪場は熱気に包まれていた。111期の逸材・松本貴もファンを沸かせた一人。当所が記念初参戦ながら、連日評判に違わぬ走りを披露。２着で記念初白星こそならずも、自信と新たな課題を手にして、さらなるレベルアップを目論む。

　「最終日は集中できていなかったですね。周回中も息が上がってしまっていました。いつもなら行っているところを待ってしまっている。でも、（４日間走って）もっと疲れるかと思ったけど、しっかり集中して走ったらいけるなと。（今後の戦法は）スピードに乗せて詰まったところをいくのが合っているけど、そのパターンだけではなくて。押さえ先行も考えて」

　Ｓ級３場所目となった渡邉豪は、失敗した２次予選を反省。３日目以降は、積極的な姿勢を貫いた。今後も初心に帰って精進を続ける。

　「ここ２場所は自在みたいなレースをやってしまって。（２次予選で連係した）武井大介さんに、Ｆ１の準決くらいまでは押さえ先行で決勝に乗らないといけないと言われました。（自在に走れば）点数は何とかなるけど、それではいつまでたっても意味がない。今回だけではなくて、今後も一からやり直すつもりで。押さえ先行でやっていきたいです」

　今年に入り状態を上げている不破将。今シリーズでも、２着と先行して二度の確定板入り。確かな手応えを得てシリーズを終えた。

　「初日で記念のメンバーを相手に逃げ粘れたのは自信になりましたね。最終日も１着は取れなかったですけど、納得するレースができました。体だけではなくて、気持ちも上向いています。あとは組み立てですね。前受けをさせられることが多いので。赤板で突っ張るとか、そういうのもやっていかないといけないですね」