勢いなら太田竜が一番
ヤンググランプリ準Vの後は一息入ったのか、1月小松島着は本来の動きではなかった太田竜馬だが、この開催だけで評価を下げる必要はないだろう。昨年はS級トップの40勝を挙げていて、11月防府記念1着、12月伊東記念1着など記念開催で強豪相手に勝ち星を量産。記念初Vは時間の問題という近況で、今シリーズはVに最も近い存在とみた。地元の香川雄介と池田憲昭が太田を目標にVを目指す。香川は観音寺記念は2回制しているが、当所記念ではまだVがないだけに、是か非でも欲しいところだろう。12月当所、玉野を連覇、1月和歌山記念の初日特選は最終3角どん尻からまくって勝っていて、最近の伸びは申し分ない。勝機が巡ってくればきっちりものにできる状態にある。池田も最近の動きは悪くない。また、四国では濱田浩司に、松本貴治の愛媛勢が追加となったのも注目ポイント。特に南潤、山崎賢らと並ぶ111期のスーパールーキー松本の記念初参戦は大いに話題を話題を集めそうだ。
昨年は京王閣ダービーでG1初優勝を飾り、グランプリ出場を果たした三谷竜生も有力な優勝候補だ。1月和歌山記念の決勝は武田豊の強引なブロックに遭い7着と敗退したが、巧く3番手を確保してまくって出た脚勢は悪くなかった。持ち味である攻撃的な自力勝負が奏功すれば単十分。南修二、山田久徳らが三谷を援護する。南は1月別府では3連勝していて、今年も好発進を決めた。別府は展開の利があったとはいえ、ベテランならではの落ち付いた走りを披露していた。山田久は12月佐世保で待望の記念初Vを達成。その後も1月伊東は準Vと気配は引き続き良好だ。両者ともに近畿ラインがレースを支配する流れになれば好勝負に持ち込める。
竹内雄作、金子貴志、柴崎淳と実力者がそろった中部勢も侮れない勢力だ。相変わらず主導権を握れないときは脆さを露呈している竹内だが、先手を取ったときの粘り腰には素晴らしいものがある。金子は42歳のベテランながら決め脚の鋭さにはまったく陰りが見られない。1月立川記念の準決では浅井康のまくりを差しているし、決勝は目標の浅井康が不発も大外から鋭く伸びて準V。展開の味方が得られないレースになっても、自らの脚で挽回しても不思議ではない。10月平塚記念覇者の柴崎も引き続きまずまずの近況だ。
最近は調子に波があるのは難の新山響平ながら、スピードには素晴らしいものがある。体調が良ければ大駆けの魅力を秘める。佐藤慎太郎の好援護も見込めるだけに、本線にも十分立ち向かえる。
S班の諸橋愛は、杉森輝大―牛山貴広の茨城勢と連係か、別で自分でやるか。いずれにしても、持ち味発揮なら連の有力候補とはなる。
南関勢も伊勢崎彰大をはじめ実力者がそろうが、肝心の機動型が手薄なのは痛いか。