地元の山中貴雄の記念初制覇で幕を下ろした高知記念。今年に入って中四国勢の記念優勝者は６人目になる。準決勝には14人が進出するなど地区全体が活気づいている。勢いはしばらく止まりそうにない。

　期待された太田竜馬は準決勝で内に詰まって凡走。そのレースを除けば３連対と強さを発揮したが、ダービーに向けての課題も見えた。

　「（準決勝は）地元２人を付けて、引いてまくりのレースじゃラインで決めるのは厳しいと思って前々に踏んだけど失敗しました。去年の夏頃から練習方法を変えました。ウエイトも始めて体重は増えているし、パワーはかなり上がっていると思います。でも、ダービーまでに、もうひとつ上の段階に上げたいですね。久々に間隔が空くので、清水（裕友）さんや松浦（悠士）さんと３３（バンク）の防府で合宿することも検討してます」

　佐々木豪もシリーズ３勝を挙げたが、肝心の準決勝でまくられた。

　「今回は３勝できたんですけど、準決勝で勝たないと意味がないと思ってます。前回の玉野から新車で感触はよかったです。脇本（雄太）さんのアドバイスで（３月）大垣（ウィナーズカップ）の３日目からセッティングと乗り方を変えたら踏みやすくなりました」

　３連対を果たした中井俊亮はさらにスケールアップする。

　「（記念の）準決勝にしばらく乗れていなかったので目標にしてました。それを達成できたのはよかったです。今回は収穫も多かったし、勉強になりました。みんなスピードが上がってきて、それに自分が付いていけてないと感じてます。まだまだトップスピードが足りないですね。ダービーの追加が入ったので、そこに向けて和歌山で合宿したりして、しっかり上げていきます」

　今年から新設されたガールズフレッシュクイーンはデビュー２年未満の112期、114期の７名が激突した。最終日の９レースに行われ、梅川風子が冷静な立ち回りから混戦を断ち切った。６番手の佐藤水菜が残り１周からスパート。前受けからこの後位に収まって力強く抜け出した。

　「突っ張ろうと思って全力で踏んだんですけどね。（佐藤）水菜ちゃんのダッシュがよくて、行かれました。後ろでもうちょっと休みたかったんですけどね。誰か来ると思って、嫌なタイミングだったんですけど踏みました」

　これで今年の優勝回数は７回。ハイペースで勝ち星積み重ね、年末のガールズグランプリ出場へ好位置につけている。

　「あんまり順位は意識してないです。こういう単発レースができたのは新人にとってはいい目標になると思います。自分の今後の目標は地元の京王閣でまだ優勝したことがないので、優勝したいです」

　鈴木美教は３月別府から３場所連続優勝を飾った。別府の決勝で児玉碧衣の連勝を止めている。このレースは流れに乗れずに３着に敗れたが、以前よりも明らかに力がついた。

　「児玉さんに勝って、気持ち的に自信がつきました。余裕も出てきましたね。（３月）平の２日目からフレームを換えたら、スピードが出るようになりました」