ピックアップ GⅢ 武雄 04/04
時の流れは誰にも平等で、選手もまた避けては通れない加齢。シリーズ前検日の4月3日に41歳のバースデーを迎えた荒井崇博は、「ドンピシャだった」という、年間で2、3回あるかのピークを合わせて地元記念4度目の優勝につなげた。
一方、来月が23度目のバースデーになる金ヶ江勇気は、これが初の地元記念。2日目の二次予選Aでは、山田英明、荒井の地元の顔ともいうべき2人とラインを組んで、先行策で先輩のワンツーをメイクした。並々ならぬ重圧は、今までにない経験だったことは想像に難くない。
「トップスピード、初速、持久力、すべてが足りないことを痛感しました。二次予選で大先輩2人を背負って走ったのは、デビュー戦より緊張した。来年は準決か決勝で先輩を引っ張りたい。いつまでも(山崎)賢人さんに任せているんじゃなくて、地元の人間が引っ張りたい。そのためにもまた一から頑張って、脚力と点数を上げていきたい」
9着の森山智徳は、2日目以降の3走すべてで主導権を握った。先行が好不調をつかむひとつのバロメーターだけに興味深い。
「3日間、先行ができたんで、次(4月19日からの広島F1)からもっと良くなってくると思う。だいたい先行をしはじめると良くなるんです。広島は外国人選手が相手ですけど、先行できれば(外国人選手の後ろが離れて)追いかけるような形にもなると思うんでね」
直近の2場所が一息だった小川真太郎は、「(新車を)2場所使ったけど、ダメなんでやめました」と、フレームを戻して2着。
「(最終日は)楽にいい位置が取れすぎて変な感じだった。でも、自分の得意の形にはもっていけた。こっちのフレームの方がしっかり踏めているし、全然違います。あとは和歌山(4月15日から)までに、もう1回煮詰めていきたい」
3日目の逃げ切りを含めてシリーズ2勝をマークした谷口遼平は、記念で久しぶりに存在感を見せた。
「とくに変わったことはなく、腐らずに練習をやってた。それで感じが良くなってきた。悪かったころと比べたら、最終日もまくり上げられたんでいいと思います」