ピックアップ GⅢ 函館 06/22
2年ぶりに昼開催で行われた今シリーズ。ダービー、高松宮記念杯のG1欠場を含め、3カ月を棒に振った菊地圭尚が、地元記念から復帰。「なんとか1着を取ってお客さんの前に」の強い思いはかなわずも、2着の最終日は後輩、中村敏之輔を連れて見せ場をつくった。
「3日間、なにもできてなかった。だから、(最終日は中村)敏之輔も付いていたんで、どこかで仕掛けてアピールしたかった。その気持ちが(仕掛けて)行けたんだと思う。怪我をしてどこまで戻すかって考えた時に、もう1回自力主体でいければっていうのがある。自分も納得できるし、まだ自力をあきらめたわけではない。冬期移動先の大垣(のウィナーズカップ)で怪我をして、今度は大垣記念(7月20日)も呼んでもらってる。そこでしっかりと花を咲かせられるようにしたい」
ともにA級を3場所連続の完全Vで卒業した113期の藤根俊貴と黒沢征治は、今シリーズが初めての記念だった。二次予選Aで古性優作にカマされた藤根は、トップレベルの隙のない組み立てを肌で感じたが、自身もあとの3日間は主導権を握りケレン味のなさを見せた。
「(2日目の)あんなペースでカマされたのは初めてです。グレーツァー(オーストラリア)みたいな感じだった。S級になって初めての体験です。自分の持ち味を出せずに、流れ込んだだけでした。(初めての記念は)全体的に積極的にいけたけど、末が甘いし、まだまだですね。でも、(ラインの)先輩たちがいるし、自分がしっかり力を出せばラインで決まるってことがわかった」
黒沢征治は、2着でシリーズ後半を連勝。S級S班の清水裕友が本調子とは言えなかったものの、最終日はその清水を不発にして逃げ切った。
「(初めての記念は)学ぶことが多すぎましたね。レース展開だったり、スピードだったり。仕掛けどころも勉強になりました。自分以外のレースもたくさん見ていたけど、流すところやタイムなども含めて参考になった。いままでは力ずくでもなんとかなっていた部分があったけど、対戦相手のことを考えて組み立てを考えるようにならないと」
前回の川崎F1でようやく今期の初勝利を挙げた佐藤佑一は、単騎の初日で見せ場をつくると、その後2連対。
「練習ではだいぶ前から感じが良くなってるんですけど、いかんせん競走でつながってなかった。弱ってる時こそ大きく見せないとっていうのはあったんで、とにかく動いてた。(今シリーズは)自分でも手応えがありました」