ピックアップ GⅢ 向日町 09/26
今年の「平安賞」は開催直前に村上博幸が欠場。初日の一次予選では山中秀将や南潤ら本命選手が次々に敗れるなど、シリーズを通して波乱の連続だった。
地元勢は村上義弘、稲垣裕之がともに準決勝4着で敗退。近畿からひとりも決勝に勝ち上がることができなかった。昨年大会覇者の藤木裕は二次予選で敗退したが、3度の確定板入り。最終日は1着で締めた。
「2日目(二次予選A)は駆けなアカンところで駆けられなかった。最終日はチャンスがあると思っていたし、絶対に1着を取ろうという気持ちでした。お客さんにも喜んでもらえたので良かったです。今回は近畿からひとりでも多く決勝にという気持ちだったけど、それができなかった。準決勝21人のうち(近畿)4人では厳しいですね。でも、これで終わりじゃないんで、また頑張ります」
昨年大会はケガで欠場した村上義弘は決勝進出こそ逃したが、シリーズ2勝。最終日はライン上位独占でファンの大歓声を浴びた。
「体は動いてきています。(地元勢は)空回りしていたところもあるけど、みんながそれぞれベストを尽くしての結果。これが現状の力だと思います。(寛仁)親王牌に向けて、現状の中でしっかり上げていきたいと思います」
稲垣裕之も決勝進出を逃したとはいえ、最後まで集中力を切らさずに走り抜いた。最終日は久々に先行で連にからんだ。
「(準決勝で)敗退した分も最終日はしっかり走りました。決勝に乗れなかったのは悔しいですけど、地元の応援がすごい力になりました。今回は2日目から自力だったんですが、自力でマークでセッティングを換えて、それがスムーズにできつつあります。手応えはつかめました。しっかり力をつけて、また来年はみんなで頑張りたいですね」
今シリーズは北日本勢の充実ぶりが光っていた。優勝した阿部力也をはじめ、4人が決勝に進出。その立役者は菅田壱道だろう。10月、11月はあっせんが止まるが、さらに強くなって帰ってくる。
「(阿部)力也の優勝を宮城の若手たちは見ているだろうし、これに刺激を受けてもっと練習して力を付けてもらってグレードレースでみんなで戦えるようにしたい。そういう意味でも力也の優勝は意味のあるものだと思う。今回で自分としては一区切り。ここからは来年を見すえる。ただ普通に2カ月過ごしても意味は全くないですから。ある程度はプランというか、練習内容は考えている。計画的にしっかりと練習します。2カ月後、復帰した時にニュー菅田を見せたいですね」
期待された植原琢也はまさかの一次予選敗退。S級に上がって初めて初日の勝ち上がりを突破できなかった。この苦い経験を糧に、成長を続ける。
「今回の結果は悔しいですけど、いい勉強になりました。S級に上がって、ずっと流れが良かったんですが、ここで出鼻をくじかれて、もっと頑張らないとっていう気持ちになりました。周りに警戒されて甘かったですね。4日間、前を取って、初日に失敗して恐怖心ができたけど、今回でそれを消せました。経験不足ですね。次にまた同じ失敗をしないようにします。11月に防府記念を走るので、そこまでにちゃんと練習して、いい勝負ができるように。まずは次の岐阜F1でしっかり結果を出したいです」