• 開設69周年記念熊本競輪 「火の国杯争奪戦」GⅢin久留米10/24〜10/27

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 久留米 10/24

 16年4月に発生した熊本地震で競輪場が被災し、同年から久留米に舞台を移した「火の国杯争奪戦」。熊本競輪開設69周年記念の今年は、地元・中川誠一郎の連覇で閉幕した。「熊本バンクで走れる日が来るまで頑張りたい」。中川はこの強い思いを胸に、当所での地元記念を4回中、3V。熊本競輪場が令和3年12月に竣工予定と発表され、気持ちを引き締め直してつかんだ優勝だった。

門田凌

門田凌

 記念初優出を果たした門田凌は、3着とオール確定板入りに成功。今回からフレームを変更し、早くも来年の競輪祭出場権をつかんだ。

 「普段の練習でスピードが出ていたから、今回はこの自転車をもってきました。逃げてないし、自力のレースができていないからなんともいえないんですけど…。今の力の全てを出すためには前々に踏むしかないけど、それを自力って言っていいのかどうかですよね。自分の走りが定まってないから、先行にしても、まくりにしても結局、中途半端になっているので。バックは取る競走をしたいと思っています。今回の4日間もそうですけど、その辺も帰って師匠(橋本強)に相談してみます」

岩本俊介

岩本俊介

 惜しくも準決勝で敗れた岩本俊介だが連日、外国人選手さながらのパワーとスピードを発揮してシリーズ3勝をマーク。来月の競輪祭に向けて、レベルアップをアピールした。

 「準決勝は全然ダメで夜は寝付けなかったけど、(競輪祭が行われる)小倉なら室内だし、もっとスピードが出ると思うので、悲観は全くしていないです。NEW岩本って何度目か分からないぐらい言われてるけど、今までと違うのは押さえ先行で好勝負できること。これが一番のミソですね。まだ手応えっていうのはつかめてないけど、もう少しでつかめそうな感じがするし、それが競輪祭でつかめるような気がしています。強い気持ちで走れば、内容も結果も変わってくると思うので、今までにない強い気持ちで走りたいです」

桐山敬太郎

桐山敬太郎

 桐山敬太郎は、一次予選を先行策で勝利。その後は着に終わったが、二次予選Aでは中本匠栄から主導権を奪取。準決勝でも上田尭弥を叩いて最終バックを取り、積極的な仕掛けを見せた。

 「あくまでも自在な組み立てで、先行の割合をどうするかですよね。初日は7、8割先行するつもりだったけど、2日目は4割くらい。その中で先行が出たって感じです。いつでも先行がゼロではないですから。準決勝をあれで勝ち上がれたら、決勝に上がった時に優勝が見えてくる。岩本は力でねじ伏せるタイプですけど、ああいうレースが見せられて、自在になんでもできるのが最高ですよね」

山本直

山本直

 8月当所のF1戦で完全Vを飾っている山本直は、今回も2勝を挙げた。

 「久留米との相性が良いってわけでもないんですよ。前回久留米で優勝した時は、その前の開催(西武園記念)で後閑さんと話をさせてもらって、オレのレースなんて見てないだろうって思っていたら、的確なことをドンピシャで言われたんです。それで次の久留米で優勝。後閑さんスゲーってなりました(笑)。今回も初日が終わって後閑さんと話して、セッティングを変えて2勝ですからね。自転車を持って練習に来いよって言ってもらったので、一緒にモガいてもらいます」

小野俊之

小野俊之

 昨年の4度の落車も影響し、今年は5月静岡での一勝にとどまっていた小野俊之。しかし、今シリーズ最終日に久々の白星をゲットし、近況のモヤモヤ感が少しだけ晴れた。

 「今回は3台、自転車を持ってきていて、初日、2日目、3日目と自転車を変えました。初日の自転車が一番良かった気がしたから、最終日はその自転車で。定まってないのが一番しんどいから、これで1着を取れたのは気持ち的にデカいですね。(松岡)貴久の自転車にも乗ってみたくて同じのを注文したから、次(11月前橋)は、それで行こうかなって思っています。そこで比べてどうするかですね。12月は地元記念も入ったから、死に物狂いで行こうかなって思ってます」

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