ピックアップ GⅢ 立川 01/04
昨年のグランプリシリーズ同様、強い風が吹き荒れ、力の必要とされるバンクコンディションの立川記念だった。悪条件に泣かされた選手も多かったが、佐々木豪はトレーニング中の怪我による欠場明けのハンディを感じさせない走りを披露した。2着で勝ち上がり2度目の記念決勝にコマを進めて、迷うことなく風を切り清水裕友のVに貢献した。
「(怪我したスネの)抜糸をしてまだ1週間くらい。傷はだいぶふさがった。怪我をする前の松戸が本当に調子が良かった。だから、今回はその貯金ですね。決勝は前に出たらペースでと決めていた。清水さんが優勝したのは良かったけど、あれで僕も残れないと。それが自分の思っている競輪なんで」
一昨年7月のデビューから1年半で順調にS級のステージにたどり着いた佐伯亮輔は8着。反省の3日目こそ南関勢の2段駆けで消極的になったが、それ以外の3日間で最終バックを取り、最終日は逃げ切りでS級初勝利を収めた。
「3日目にダメなレースをしてしまったんで、(最終日は)なんとかですね。それでも自分が上がってしまって、(ラインが)すくわれてしまった。A級のクセが出てしまった。初めての4日制でもキツくなかったし、最終日に向けてだんだんと良くなっていった。A級の時のレースを捨てて、一戦、一戦やっていかないと。(4日間)いろいろ学べました」
昨年9月富山F1での誘導妨害で10月からの3カ月を棒に振った山田庸平は、復帰場所の今シリーズで2連対。休むことなく練習を重ねてきたものの、久々の実戦で違和感をぬぐうことは難しかった。
「初日にジャンから(のペース)が、速いなって感じた通りでした。もっとイケるかなっていうのがあったんですけど、やっぱり練習とは違いますね。レースに勝るものはないし、レースでしっかり仕掛けるのが一番脚が戻ってくる。初心に返るじゃないけど、そうやっていきたい」
今シリーズも9着と3度のシンガリを経験した前田義和は、相変わらず“伸るか反るか”。デビュー11年にして昨年7月からS級の舞台で奮闘している。
「(S級でも)A級のように走ってしまって…。そこをやっと半年かかって修正したんですけど。自分的には脚の感じは全然悪くないし、F1なら予選で勝ち上がれるくらいの脚はあると思っている。焦ってしまっていて、そこは気持ちの問題。やっとわかってきたんで、これ以上悪くなることはない。良くなる一方だと思います」