ピックアップ GⅢ 小松島 07/02
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から7車立、9R制で開催された初めての記念開催が小松島競輪開設70周年記念「阿波おどり杯争覇戦」だった。戦前の予想どおりレースの流れはシンプルに、決勝戦の1周が21秒6、上がりが10秒5というタイムが示すように脅威のスピードレースとなった。売上は目標を上回る41億。なにより落車が一度もなかったという点も7車立の最大のメリットだろう。
7車立は車番も重要。車番を生かした地元勢は初日4勝、2日目は5勝を挙げるなど大活躍した。周囲も認める仕上がりの良さだったのは島川将貴だ。オール連対で勝ち上がった初の記念決勝でも主導権を握って、地元勢の上位独占に貢献した。
「初めての決勝でもやることはできました。あとは自分の力でゴールまで持つようにしたらいい話なんで。前回(6月松山)の最終日にセッティングを微調整したら乗りやすくなったので、今回もいけそうな感じだった。7車は走りやすいし、力を出しやすい」
準決勝は地元勢の3番手回りで届かなかった久米康平だが、予選のトライアルは連勝するなど初日から動きは良かった。4着に敗れた最終日も10秒7でまくった山崎賢が強かったというしかない。
「(最終日は)あれで来られるなら無理。全部やり切ったし、もがき切って来られたので。4コーナー回って決まったと思ったけどね。決勝に勝ち上がれなかったのは悔しいけど、めずらしく4日間緊張しなかった。7車で変な違和感もなく、悪いこともなかった。準決勝の3番手も勉強になったし、感じ自体良かったですね」
前検日には「練習の感じがめずらしく良かった」と話していた小川真太郎はシリーズ1勝の結果に悔しさをかくせない。
「もうちょっと脚も気持ちも仕上げなアカンですね。レースに持っていくメンタルが大事だなと思った。今回は気持ちが弱かった。僕は厳しいとこ突いていかんと勝てないんで。そこを見つめ直して頑張ります。またやり直しや」
シリーズ3連対の小川丈太は初出場だった地元記念をこう振り返る。
「修正する部分はいっぱいあった。1着もちゃんとした自力で取れてないし、逃げ切れてないんで。7車は僕にとっては合ってないけど、どうにかして勝つポイントを見つけながら。内容や感覚は完ぺきではなかったけど楽しかった。いい経験になりました」
6月はあっせんしない処置だった山崎賢人は脇本雄太のフレームで1カ月ぶりのレースを戦った。
「フレームは問題なく良かった。あとは体調をもう少し整えること。ポジションやセッティングで迷うとこが大きかったけど、あとは自分の問題なので。準決勝はしっかりカマせたけど、松浦(悠士)さんに力負けしたんで。力の差が見えたんで、その辺のレベルアップをしたい。収穫はありました」
シリーズ3連対の北津留翼も7車立には向いていそうだ。
「7車は引いて巻き返すタイミグがひとつ多い。前(9車)じゃそれを逃すとなかったけど。あとは車番も大事ですね。まだ競走形態落ち着いてないけど、車番が悪いときの対応策も考えたので、次(8月武雄)で試してみます」