ピックアップ GⅢ 青森 09/26
青森競輪場で開催されたみちのく記念競輪(G3)開設70周年「善知鳥杯争奪戦」は3年ぶりの記念参戦だった新田祐大の優勝で幕を閉じた。決勝戦にはその新田をはじめ5名が勝ち上がるなど、全国あっせんの開催でも北日本勢の活躍が光った。
新田の優勝に貢献した高橋晋也は勝ち上がりでは全て最終バックを取った。なかでも山崎賢人のカマシを合わせ切って2着に逃げ粘った準決勝は圧巻だった。
「(最近はビッグ参戦が続き)レースでも落ち着いてるようで周りに飲まれてテンパってる感じだった。それがようやく落ち着いてきた感じ。脚的にも調子が上がってきてるし、レース内容を修正しながらいい感じで上がってきてる」
準決勝の7Rで3車結束した青森勢だったが総崩れ。先頭を走った嵯峨昇喜郎はシリーズ4日間をこう振り返る。
「ダメですね…。一番最悪の開催だった。実力もメンタルも、いいところがひとつもなかった。いつもなら一度くらいは見せ場があるのに。今年は落車が続いて体もボロボロ。これでヤンググランプリにも出られなくなったので、帰ってからしっかり練習します」
「去年の青森記念が終わってから気合いを入れはじめた」と話す坂本周作は初めて記念の準決勝に勝ち上がるなど、成長した姿を地元ファンに見せた。
「脚は問題なかった。今回は準決勝を目標に来たので、最低限クリアできたのは良かった。でも準決勝はもったいなかったですね。3人の力を出し切れない競走だったし、考えが甘かった。考えさせられたレースでした。今は全部が底上げできてる感覚がある。また来年呼ばれたら、今度は決勝に乗れるように頑張りたい」
2年連続の兄弟連係はならなかった新山将史だったが、初日に200勝を飾るなど前半戦を連勝。6月伊東の右鎖骨骨折からの復帰戦でまずまずの走りを見せた。
「今回は思ったより踏めてました。(小原佑太との連係を外した)最終日が中途半端でしたね。あれなら心中覚悟で付いて行くべきだった。これから番手も多くなるんで、色々学ぶことも多いです。6月のトラック支援よりは良かったけど、今回で他の課題が出た。それをひとつひとつ克服、クリアできるようにしたい」
菊地圭尚は1234着と久々にGレースで存在感を発揮した。
「4日間、前がナショナルチームで恐怖しかなかった。でも、しっかり対応できたので。着も大事だけど、それ以上に収穫があった。上半身と下半身が連動しない乗り方をしてたけど、3カ月ぐらい前からそれが入るようになった。次からもこのイメージを残せるように。今後が楽しみです」
松坂洋平はシリーズ3勝の固め打ち。「オールスターの時に上がりタイムがすごくて、セッティングをいじって共同通信社杯を走ったんですけどダメだった。それで今回は戻した。1着も取れてるし、道中が楽ですね」。8978着と大きな数字を並べた共同通信社杯から立て直しに成功した。