ピックアップ GⅢ 久留米 10/01
久留米競輪場を舞台に開催された熊本競輪開設70周年記念「火の国杯争奪戦」は、郡司浩平の今年4度目の記念優勝で幕を閉じた。地元の熊本勢からは、中本匠栄と松川高大が優出に成功。中本は決勝22着に。松川は番手勝負で見せ場を作った。
地元記念3連覇を目標に並々ならぬ気持ちで今シリーズに挑んだ中川誠一郎だったが、まさかの準決勝で敗退。それでも最終日まできっちり戦い抜いた。
「今シリーズは気持ちが入っていたけど、準決勝は(山田英明に)任せた結果なので。自分の不甲斐なさもあって、最終日は一本しっかり気持ちを入れて走ろうと、森山(智徳)君に無理を言って前を回させてもらって、自分に勝てたと思います。一年間で一番目標にしていた大会だったからショックですけど、最後まで気持ちを切らさずに走れたことは良かったです」
10月4日現在、賞金ランキング8位の山田英明も準決勝で敗れたが、シリーズ3勝をマークした。
「(中川)誠一郎さんに迷惑をかけてしまって、(準決勝の夜は)なかなか眠れませんでした。最終日は絶対にゴールまで一生懸命走ろうと思っていたので、1着を取れて良かったです。今はどこに行ってもグランプリの話で、重圧に自分を見失いそうになっていたけど、今回いろんな人の話を聞いて、気持ちの面で少し落ち着きました。焦ってもしょうがない。自分がやったようになるので一戦、一戦積み上げていくしかないです」
東龍之介は準決勝で郡司浩平に続いて優出を果たすも、決勝では郡司の踏み出しに離れて6着でゴール。悔しさをにじませた。
「自分に何が足りないのかを、より具体的に教えてもらいました。練習で付いて行けても、レースでは違いますし、そこで脚の違いを痛感させられました。一番チャンスがある位置ですけど、そこを回るまでも大変ですし、そこを回れても、余裕を持って付いて行かないと役に立たない。あれで仕事ができる余力がないと。チャンスをもらえた時に、そこで結果を出していかないと、いつまでも自分が上がって行けないし、今の南関の波に乗って、その中で走って行きたいっていう気持ちがあります。自分で切り開いて、自分が生きていくスタイルを見つけて、位置を確立していきたいです」
今回初めて争われた「競輪ルーキーシリーズ2020プラス」は、地元・熊本の松岡辰泰が番手まくりで優勝を飾った。
「ホッとしました。町田(太我)の勢いがすごかったから、青柳(靖起)は出させるかなと思ったけど、ガチで踏んでいってくれました。(最終)2コーナーでは鈴木(陸来)がもう来たかと思って踏んでいきました。最後、差されるなら阿部(将大)君かなって思ったけど、踏み切れたので良かったです。これで良い流れを作れたと思うから、(A級1、2班戦で)9連勝を目指していきたい」