• 四日市競輪場開設69周年記念泗水杯争奪戦11/5〜11/8

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 四日市 11/05

 ナイターで争われた四日市競輪開設69周年記念「泗水杯争奪戦(GIII)」は、グランプリ王者・佐藤慎太郎の15年宇都宮以来、8回目の記念優勝で幕を下ろした。

谷口遼平

谷口遼平

 地元勢からは浅井康太と坂口晃輔が決勝へ進出。準決勝でこの2人に前を任された谷口遼平は8着に敗れるも、シリーズ2勝をマークして、着実に力を付けていることを地元ファンにアピールした。

 「今回は準決勝で負けたけど今までとは違いました。今まではガムシャラに踏んで、とりあえず先行して、番手の人に行ってくださいっていうレースで負けていたけど、今回は自分でレースを作って、南(潤)君には叩かれたけど、そこからもう一度仕掛けて勝負ができた。もう少しのところまで行けたのは確実に成長しているからだと思います。南君や皿屋(豊)さんみたいに一周半、先行するのは厳しいけど、先行だけじゃなくて、二の矢、三の矢を出せるようにならないと、より成長はできないのかなと思います。あともう少しで記念の決勝に上がれそうだし、手がかかりそうなところまできている。これまで何度か、あともう少しってところまで来ているけど、その度に成績が落ちてまたイチからになっているから、今の状態を継続して、そこからレベルアップしたいです。競走得点で言えば、110点付近にはいきたい。浅井さんと(柴崎)淳さんの前を走れる自力選手にならないと。2人とラインを組んで、Gレースの準決勝で一緒に勝ち上がれるような力を付けたい。それに中部では、山口幸二さんの息子さんたちがバリバリ上がってきているので、置いて行かれないように頑張らないとですね」

原田研太朗

原田研太朗

 シリーズ2日目の二次予選では、原田研太朗がデビューから10年4カ月の驚異のスピードで通算400勝を達成。さらに、最終日にも白星を挙げて、競輪祭を前に好感触を得ていた。

 「400勝は簡単に取れるものではないと思うし、選手としてうれしいです。落車も少ないですし、休みなく走れているから早くこの結果を出せたのかなと思います。今年で選手生活は11年目。次は500勝を目指して頑張ります。まだ10年ちょっとしか選手をしてないので、20年目で800勝できればいいですね。(シリーズを振り返っては)オールスターからシューズを変えていきなり決勝に上がったから、そのシューズをずっと使っていたけど、小松島記念で勝った時のシューズに久しぶりに戻したらスピードが出たし、もう一回煮詰めても良いのかなって思いました。帰ったら競輪場が使えないので、高松競輪場に行くか街道で仕上げていきたいです」

南潤

南潤

 前々回の大垣で今年初優勝を飾っていた南潤は、今シリーズも3連対の活躍。本来の強さが戻ってきている。

 「(最終ホームから仕掛けて大外をまくり切った)最終日が一番、感触が良かったです。まくりに行く時にトルクをかけながら行けたというか。今回は、次の日のこととかは考えずに、その日の一本だけを考えて走るようにしました。最近は先行して3着に残れることが増えてきているし、今回でまくりも出るようになった感覚があります。まくりが出るようになれば、気持ち的にも余裕ができるので良いのかなと。記念で決勝に上がれるように、F1から取りこぼしがないようにしていきたいです」

山岸佳太

山岸佳太

 山岸佳太もコロナ休止期間後から調子を落としていたが、ここにきて復調ムード。自身も手ごたえを感じている。

 「脚はだいぶ戻ってきたし、メンタルも良くなってきました。最近、負けたら悔しくて。普通のことだと思うけど、成績が落ちていた時は負けても悔しさがなかった。今回の準決も何でこんなレースをしたんだって自分に腹が立ったり、そういう気持ちが戻ってきました。今回は平原(康多)さんと神山(雄一郎)にアドバイスをもらった。平原さんからはラインを巧く利用しろと。利用って言葉は良い表現ではないかもしれないけど、利用することによって自分も楽になるし、それが結果的にラインの人達にも良い方向に向くからって言われました。神山さんは競輪選手のデータが趣味みたいで、ほとんどの開催を録画していて日頃からいろんな選手のレースを見て、勉強しているみたいです。急に強くなった選手とかはレースをコマ送りとかにして、ペダリングまでチェックしているみたいで。神山さんは、俺は変態だって言ってるけど、すごいなと思います。それで最近、神山さんはまた状態を上げてきているし、今でもS級で戦っているのはそういうところもあるのかなと。それで最近、自分も大学の先生や教授に頭を下げて教えてもらいデータ分析とかをやり始めました。自分は、同期の(鈴木)竜士や、(吉田)拓矢みたいに一回で競輪学校に受かっていないし、(4回目の受験で)苦労して受かったけど、それでも2人と同じS級で何とか戦えている。脚は2人の方があるから、自分はそれ以外のところで勝負しないと勝てない。G1の特選に乗ったり、準決、決勝で勝負して活躍したくて競輪選手になったので、時間はかかるかもしれないけど、着実にそこまで登っていきたいです」

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