オールラウンダーの競演!!
松浦悠士、平原康多、浅井康太と輪界を代表するオールラウンダーがそろった。誰が優勝しても不思議ではないが、獲得賞金ランキングでトップを快走している松浦が優勝争いをリードするとみるのが順当だろう。
昨年は競輪祭を制覇してタイトルホルダーの仲間入りを果たした松浦は、今年は更に進化を遂げている。オールスター、ウィナーズカップとビッグレースで2V、記念開催では3Vを飾っていて、しかも今年はまったく決勝を外していない。獲得賞金は1億4千万円を超えていて、第2位の脇本雄太に4千万円以上の差を付けている。今シリーズは中四国勢の上位陣が少ないが、今の充実ぶりなら不安材料にはなるまい。原田研太朗はどう出るか。普段は自力基本の競走をしていて、オールスターの決勝では中四国ラインの先頭で積極的に駆けて松浦の優勝に貢献している。だが、メンバー次第では松浦に前を任せることもありそうで、連係しても前後は流動的だろう。
地元勢は充実のラインナップだ。大将格の浅井康太は62周年、63周年、64周年、67周年の計4V。今年の浅井はビッグレースでの決勝進出こそないものの、記念開催の3Vを含み5Vを達成していて、コンスタントに好成績を残している。地元勢は戦力が整っているので、浅井が5V目をゲットする場面は大いにありそう。坂口晃輔は今期の競走得点は112点超。着実に地力アップしている印象がある。G3開催でのVはまだ無いだけに、そろそろ結果を出したいところ。先導役を務めるのは谷口遼平、皿屋豊だ。両者ともにランクはS2班ながら機動力はS1班中堅クラス。
今年の平原康多は年頭から安定した走りを披露していて、全日本選抜で準V、記念開催は3V、準V3回。獲得賞金ランキングは第4位(10月23日現在)で、8年連続のグランプリ参戦に向けて視界は良好だ。寬仁親王牌6144着の動きは好調と言えるものではなかったが、修正能力は高いだけに調子の上積みは十分に期待できる。持ち味の自在戦が奏功なら首位に躍り出る。
昨年のグランプリチャンプの佐藤慎太郎は、獲得賞金ランキング第7位(10月23日現在)で、グランプリ参戦に向けて正念場を迎えている。今シリーズの北日本勢は上位陣に自力型が手薄。メンバー次第では平原ら他地区との連係もありそうだ。いずれにせよ、好位置占めれば連にからんでこよう。
村上博幸は古傷の影響で本来の伸びを欠いており、共同通信社杯5欠着、寬仁親王牌8485着。現状では苦戦は免れそうにない。