• 岸和田競輪場 第72回高松宮記念杯6/17〜6/20

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅠ 岸和田 06/17

 07年オールスターでの飯嶋則之以来となる、G1初優出での初制覇となった宿口陽一。折りしも平原康多が練習中の怪我により欠場を余儀なくされていただけに、大黒柱不在のタイトル奪取は関東地区にとっては大きな発奮材料となったことだろう。関東勢のG1制覇は、17年2月の平原が優勝した全日本選抜以来、久しぶり。これをキッカケにビッグ戦線の流れが変われば、後半のグランプリ出場権争いもさらにおもしろくなってくる。

武田豊樹

武田豊樹

 武田豊樹は、今シリーズを着。最終日は5車立てのレースを経験。7車立てのF1シリーズが配分の多くを占める近況で活路を模索している。

 「やっぱり(5車立ては)レースの流れが違う。自力選手有利の流れになりますよね。長い選手生活をやって5車立ては初めてでした。現状、いろいろな課題があるけど、そこと向き合っていかないと厳しくなる。一時期よりは走れていると思います。いまの実力だと(F1の)7車立てが主体になってくる。そのなかで新たにどうやっていくのか、日々、勉強をしていかないと」

三谷竜生

三谷竜生

 シリーズの4走で3度が6番車。近況の競走得点からは致し方なかった三谷竜生だが、そのなかで存在感を放ち3勝をマーク。18年の高松宮記念杯以来、4度目のG1制覇に向けて復調が見て取れた。

 「G1で3勝できたけど、準決は単騎でなにもできず終わってしまい悔しかった。今後は単騎でもなにかできるようにしていきたい。徐々に調子が上がってきているなかで、今回の新車がかみ合ってくれた。まあでも番手ですけど、余裕がでてきた。まだ改良の余地はありますけど、今回の(自転車とセッティング)をベースに考えていきたい」

深谷知広

深谷知広

 深谷知広はナショナルチームでの活動で、トラックネイションズカップ香港大会に出場し海外遠征。その後、2週間の自主隔離を経て、ナショナルチームのトレーニングに合流して今シリーズに臨んだ。

 「日に日に疲れが抜けていって、徐々に戦える状態になった。今回は一番最低って言っていいくらいの状態できているんで、これ以上悪いことがないくらいだった。(競技大会での海外遠征後の自主隔離もあったりしたけど)変化はそこまでなくて、練習と調整ができれば戦えるかなと。(現在は東京五輪日本代表のリザーブで)代表の2人(脇本雄太、新田祐大)の少しでも刺激になれるように。それには外国人選手と同じ強さもっていないと。自分が2人を押し上げるくらいの力がないとって思ってます」

山田庸平

山田庸平

 2度目のG1ファイナルのチャンスもあった山田庸平だが、その準決では山崎賢人の踏み出しに対応できず、古性優作にさばかれた。が、着のシリーズで確定板にのった2日目と最終日は目を引いた。とくに単騎での最終日は価値のある2着だった。

 「(最終日は)車番も悪かったし、組み立てが難しかった。周回中に考えながら、あそこは1回叩いた方がいいなっていう判断でした。単騎で見せ場をつくれたんじゃないかと。上位の自力選手と比べたら、まだまだ差がある。そこをなんとかして、埋められたらと思います」

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