ピックアップ GⅢ 小田原 08/26
平原康多、深谷知広が、落車に見舞われてシリーズからドロップアウト。決勝に4車勝ち上がった中四国勢が別線となった細切れの決勝こそ見せ場をつくれなかった石塚輪太郎。しかしながら、豊富とは言えない中近地区の戦力のなかで孤軍奮闘した。同期の清水裕友には先着できなかったが、準決では単騎での先まくりでS班を苦しめた。
「昔、古性(優作)さんに単騎でも単騎と思って走るなって言われたことがある。ラインがあると思って走れってアドバイスをもらった。それが(準決では)生きました。単騎だと思ってしまったら、佐藤(友和)さんの番手まくり待ちになってた。決勝には乗れたけど、勝ち上がりで1着が取れるように。弟(慶一郎・119期)には負けられないし、自分が手本にならないと。まだまだ(清水)裕友には追いつけないけど、自分もまたG1に乗れるように」
深谷、渡邉一成、松井宏佑とシリーズを引っ張った機動タイプの番手を日替わりで回った守澤太志は、3連勝で優出を遂げた。目標不在の決勝でも完全Vの期待が高まったが、結果は3着。が、十分に脚のあるところを見せ、勝ち上がりが恵まれではないことを自身の走りで証明した。
「いつでも出せる準備はしてるんですけど、できれば自力ではやりたくない(笑)。もう追い込みでやるって決めている。それでも脚がないと勝負にならない。決勝にしても、もっとスパンとまくれたら良かった。さらにこれで新田(祐大)君、脇本(雄太)君が入ると違ってきちゃうんでね」
芦澤辰弘はシリーズで3勝をマーク。5月末以来の勝ち星だっただけに、これでリズムをつかめそうだ。
「今節の追い込み選手で、一番僕が恵まれた。ただ、最近は前の選手が抜けない状態だった。それがオールスターのあと計画を立ててみっちり練習してきた。(結果が出て)そういうのがわかったのも大きいですね。次の共同通信社杯(9月17日から)までも、今回の練習をもとにして、もう1回綿密に計画を立ててやっていきます」
近況の勝ち星はF1のみで、G3では成績を残せてなかった北野良栄は、まくりで2勝を挙げた。シリーズを通しては満足はしてないだけに、こう気持ちを引き締める。
「(3日目は)人生で一番、クソみたいなレースをしてしまった。だから、最終日(1着)は気合を入れた。(7月の)高知記念の前から心機一転、心を入れ替えてやっている。悔いを残さないようにっていう思いもある。これからもっと良くなっていくと思います」