ピックアップ GⅢ 大宮 01/15
初日特選は地元、埼玉勢が4人に吉田拓矢までいて関東勢は5人。S班も平原康多、宿口陽一、吉田拓矢の3人のみとあっ旋の時点で偏りがあったにせよ、平原が大宮記念3連覇で幕を閉じた。平原の途中欠場で吉田がV奪取した立川記念に次いで、今シリーズは吉田の途中欠場のなかで平原の優勝。地元地区で関東勢が層の厚さを示した格好だ。
準決では4車のラインの先頭を務めた菊池岳仁は、番手の平原、3番手の武藤龍生の優出に大きく貢献。「(菊池は)作戦会議から自信に満ちあふれてたんで、気持ち良く任せられた」と、平原からも信頼を得たシリーズは2着。勝負どころを心得て、力を持て余すシーンが少なくなった。
「(準決は)責任ある位置だった。大宮で平原さんの前を回らせてもらったのは光栄だった。しっかりと主導権を取ることが第一だった。あれで自分が残れれば完ぺきだった。4日間、内容は良かったと思います。今開催は落ち着いて周りが見えていた。力を出し切る場所を間違えないようにっていうのがありました」
昨年は決勝にコマを進めた森田優弥の大宮記念だった、今シリーズは平原と
セットの二次予選で車体故障による棄権。勝ち上がりを逃した悔しさを糧に、後半の2日間を連勝で地元ファンの期待に応えた。
「初日は力不足。2、3日目はへっぽこなレースになってしまった分、最終日は自分のレースをしようと思って、それができたと思います。連勝で締めることはできたけど、勝ち上がれなかったのが。二次予選が大きかったし、あれは自分が下手なだけでした。今回は気合は入ってたけど、気負いはなかった。決勝に乗れなかったのは実力不足。得るものがあった開催だったし、次のグレードレース(2月の全日本選抜全日選)に向けてまた頑張っていきます」
最終日こそ森田に先手を取られた小原丈一郎だったが、あとの3日間は積極策でアピールした。
「3日間、先行ができたんで、今日(最終日)もしたかった。一番強いヤツ(森田)に駆けられてしまった。でも、攻める気持ちで4番手が確保できた。いつもだったら、あれで構えてしまったと思います。あとはあの上を(まくって)いける脚が欲しい。去年から宇都宮で冬期移動をさせてもらって、眞杉(匠)とか坂井(洋)さんとかと一緒にやらせてもらってます。眞杉みたいな脚質の選手が(地元の練習相手には)いないので、すごく刺激になっている。自分はついていくのでいっぱい、いっぱいですけど、冬期移動してるからにはいい練習をしないとって思ってます」
初の記念となった119期在所ナンバーワンの犬伏湧也は、連勝した予選でもインパクトはあった。さらに深谷知広と力勝負を演じた準決は、4着以上にそのポテンシャルを感じさせ、周囲を唸らせた。
「(一、二次予選の連勝は)しっかりと長い距離をいって踏み直しができてるんで、そこはいいかなと。いい感じで攻められた。(準決は)G1クラスの深谷さんを合わせられたのは自信になった。けど、決勝にいくつもりだったので悔しいところもあります」