ピックアップ GⅢ 豊橋 01/20
厳しい寒さに加えて豊橋名物の強風。過酷なバンクコンディションに、機動型、追い込み問わず誰もが苦戦した。その中で4連勝を決めた原田研は、決して流れと勢いだけで白星を積み重ねた訳ではない。悲願のタイトル戴冠。それを予感させるには十分の4日間だった。
高橋晋也は昨年をヤンググランプリ準Vで締めくくった。今年初の競走は、まさかの初日6着で一次予選敗退。その後も高橋らしさは見られなかったが、最終日は新鋭の山根将を突っ張り切ってレースを支配し、ライン上位独占をメイクした。
「お客さんに迷惑を掛けまくっていたし、最終日は気持ちを入れて走りました。(佐藤)慎太郎さんと、(坂本)周輝さんにも相談して、気持ちの面とセッティングでアドバイスをいただきました。気持ちの面が大きいですね。最終日も山根君の番手に飛び付くことも考えたけど、それじゃ駄目だなって。積極的なレースを心掛けて、次につながるレースができました」
まだまだ自力も健在な松坂洋平だが、最近は若手の後ろを回ることも少なくない。最終日には嵯峨昇の番手回りを表明。他地区に付けることは初めてだった。
「今後こういうことも増えていくと思う。南関の先行選手も増えてきたし、仕事を覚えていくためにも回れる時は勉強したい。魅力ある選手だったら付けたいし、自分でやりたい気持ちもあります。普段から仕事ができるっていうところを見せていって、先行選手に信頼される選手になりたいですね」
今節の小林泰正はとにかく動きが冴えていた。二次予選、準決勝とS班の佐藤慎の前で奮戦。佐藤も「(小林)泰正の成長を感じた」と舌を巻いた。最終日には竹内雄を相手に逃げ切りを決めた。
「自分の脚質的に竹内(雄作)さんを叩くのは無理だと思ったので、先に動いて2周いくつもりでした。逃げ切れたのでやっぱり今節は思ったよりも仕上がりがよかったですね。SSに付いてもらって気持ちが入りましたし、今節はいろんなことができた。先行もまくりもできたので内容ある開催でした。でも、決勝にいきたかったですね。次もまた記念なので、予選から魅せるレースをして決勝に上がれるように頑張りたい」
一時期は腰痛の影響で不調に陥っていた皿屋豊。ただ、今節は明らかに復調。準決勝は突っ張り先行で吉田敏の決勝進出に一役買った。だが、復調したならば、準決勝で引っ張り役として終わるような選手ではないはずだ。
「勝ち上がりに対しての考え方だったり、そこが自分の中の課題です。吉田(敏洋)さんともたくさんお話をさせていただきました。いつも自分に救いの手を差し伸べてくれるんです。しっかりそれを吸収してもっと上で戦えるように。最終日は、自力としてしっかり次につながる競走ができたので」