• 奈良競輪場開設71周年記念春日賞争覇戦2/10〜2/13

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 奈良 02/10

 脇本が腸骨疲労骨折を乗り越えて123日振りに競輪に復帰。「まだ完全ではない」と脇本自身はくり返し口にした。だが、決勝は古性とのワンツーが一番人気。中四国5車連係が相手でも脇本なら…。連日の走りはファンにそう感じさせるには十分の内容だった。そしてそれを上回った中四国の結束力。強敵を打ち破る為にラインを組む。まさに競輪の真髄が見られた決勝戦だった。

中井俊亮

中井俊亮

 地元勢にとっては苦しいシリーズだったに違いない。中井俊亮は昨年の当大会で決勝進出。「更なる高みを目指して」と宣言した今シリーズだったが、まさかの一次予選敗退を喫した。3日目以降は立て直して、シリーズを連勝で締めくくった。この悔しさを胸に来年以降のリベンジを誓った。

 「スピードがまだまだ足りない。最終日ももしヨコをやられていたらまくりが止まっていたと思う。去年は決勝に乗った中で今回は負け戦を走る事になった。悔しい記念になりました。去年の冬から伸び悩んでいる。そこを乗り越えて、もし来年の記念に呼んでもらえるならもっと仕上げて帰ってきたい」

中西大

中西大

 中西大は4日間全てバックを取り、持ち味は存分に発揮した。ただ、自身の白星は初日のみで、二次予選で勝ち上がりに失敗。スタイルは変えずに、結果を求めてさらなるスキルアップを目指す。

 「今回は4日間、最終バックを取ろうと思ってきていて、しっかり4本取れましたしそこは良かったですね。でも、結果的に見れば残れていないので。脚力はすぐには上がらないですし、出切ってからのペース配分だったり、出切る時のスピード。コーナーの回り方もそうですし、もうちょっと技術的な部分も上げていきたい。山本さんにも終わってからアドバイスを貰って、出切る時にちょっと踏み過ぎかなって言われたので。どうしても相手が強いと叩かれたくない、カマされたくないって思ってしまって前半で踏み過ぎてしまう。その辺を修正できればゴールまで踏み切れるようになると思うので、もっと勉強していきたい」

三谷竜生

三谷竜生

 三谷竜生は地元のエースとして4日間を走り切った。準決は脇本の番手で松浦に捌かれ7着敗退。それでも最終日は気持ちを切らさず、先行で今節初の白星をつかんでシリーズを締めくくった。

 「前で走った方が楽な部分もありますし、番手は仕事も多くて力を出し切れずに終わることもあるので。レースなのでしょうがない部分もありますけど、(準決は)自分が不甲斐なかったですし、情けなかった。正直、しんどい部分もありましたけど、気持ちを切らさずに自力でしっかりと戦って出し切って終われたので。こうやって自力でしっかり戦っていって、番手を回った時はしっかり勉強をしながらもっともっと頑張っていきたいですね」

古性優作

古性優作

 脇本が復帰し、昨年脇本の番手から初のタイトルをつかんだ古性優作にとって、心強いパートナーが帰ってきた。今節は脇本と2度の連係。試行錯誤しながら、ラインの力を高めていく。

 「準決はもっとラインの強さを高めていく為に、追走の仕方をいつもと変えてみた。脇本さんがシンプルに走っているし、その力を頼っている。もっとできる事があるのでアレンジをしていきたい。連係しながら精度を高めていけると思う」

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