• 玉野競輪場 第18回サマーナイトフェスティバル7/16〜7/18

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅡ 玉野 07/16

鈴木美教

鈴木美教

 6月にインドで行われたアジア選手権のケイリン種目で金メダルを獲得した佐藤水菜が、前回の平塚オールガールズに続く連続の完全Vで「ガールズケイリンフェスティバル」を制した。ガールケイリンでのナショナルチームの躍進により、より一層のスピード強化が必要になってきているなかで、鈴木美教は212着の準V。予選1ではコースを探りながら直線でインを強襲。勝負どころで内野艶和をすくって奥井迪後位を奪取した予選2と、シリーズを通して“らしさ”が見られた。

 「(サマーナイトフェスティバルの)ここに来るまでにスピード練習をしっかりして、ナショナルチームとかの人たちのレースでスピードが上がっても周りを見られた。そこが収穫です。バイク誘導での練習をたくさんしてきて、その効果が早くも出ているって感じました。道中の判断がしっかりとできて、かなり伸びていたと思います」

 サマーナイトフェスティバルでは、なんといっても犬伏湧也だろう。ビッグ初出場ながらもいきなり決勝に進出を果たした。タッグを組んだ松浦悠士をはじめS級S班3人がいた準決では、眞杉匠、ナショナルチームの小原佑太との力勝負を制して3着に残った。主導権を握った決勝では、最終4コーナーまで先頭で風を切り松浦の連覇に大きく貢献した。持ち前の爆発的なダッシュが、大きな舞台でこそ生きることを証明した。

 「ラインから優勝者が出せたんはうれしいっすね。緊張は毎回するんで、ビッグの決勝だからってそこは変わらずにいつも通りやったなって感じです。僕としては、しっかりレースはつくれたかなって思ってます。欲を言えば松浦さんとゴール勝負がしたかった。僕のなかでは初めてのビッグで、初めての決勝で、ラインから優勝者を出せたんは大きいですね。でも、それも松浦さんの力があってのことですけど。ホンマにいい経験をさせてらえました」

 3月の高知G3でS級初優勝を飾り、一躍名前を売った阿部将大も今シリーズが初ビッグ。ラインを背負った初日予選こそシンガリで脚力差を痛感させられたが、単騎の2日目で2着、上田尭弥の番手だった最終日で勝ち星を挙げた。このクラスでも十分に通用する横の動きとレースセンスは、九州勢にとって大きな力になろう。

 「(最終日のビッグ初勝利は)うれしいですね。本当に上田(尭弥)君のおかげです。(2車のラインで)後ろがいないので、内からも外からも来ると思っていた。そこを対処できたし、考えた通りの動きができた。でも、前で走る力がまだまだだし、タテ脚を鍛えていかないと。先行して残れる脚をつけたい。まだまだ進んで後ろを回る選手ではないですし、F1での優勝もしてないのでこれからです」

 シリーズ2勝をマークした中川誠一郎は、最終日がインパクト大。4番手まくりの古性優作、町田太我目標から番手まくりを打った隅田洋介、眞杉匠らを8番手からのまくり追い込みでまとめてのみ込んだ。43歳にして力の衰えを感じさせない中川は、このあと中3日で迎える地元地区の佐世保記念までも見据える。

 「(最終日は町田、眞杉で)モガき合いになるとかと思ったら、そうならなかった。あとはどっちか(古性、眞杉)がまくってくれればと思ってたら、2人ともモコついてた。無理やり外を踏んだけど、今日(最終日)は後輪がもっていかれることもなく、スムーズに進んだ。悪い時はドリフトしちゃうんで。今回はまあまあ良かった。(準決が)もったいなかったですね。(次の佐世保記念も含めて)7走を走れるくらいの調整はしてきています」

ページトップへ