今度こそ頂上決戦に決着を
トップクラスの大半を含むガールズ選手82名を集めて実施された「ALL GIRL’S 10th Anniversary」。グランプリにも匹敵する豪華メンバーで両決勝が争われた熱狂の余韻はまだ冷めやらないが、ここもほぼ同じ顔ぶれが勝ち上がってきて覇を競うこととなりそう。
V争いの軸は、児玉碧衣、佐藤水菜、柳原真緒だろう。「ALL GIRL’S 10th Anniversary」では柳原がグループBを優勝、事実上のガールズ頂上決戦と注目されたグループAは児玉と佐藤が1着同着でとうとう決着が付かなかった。誰が現時点の一番かの争いはこのシリーズに持ち越された。本命には11秒4を連発と「ALL GIRL’S 10th Anniversary」で出した破格の上がりタイムを評価して佐藤を推した。昨年の世界選ケイリンで銀メダルの実力通り、今年に入っても同種目でネイションズカップを銀メダル、アジア選では金メダルと競技で発揮している。狙い過ぎて仕掛けが遅れない限り、児玉との力勝負にも勝てるだろう。
児玉を上と評価してもいい。オールスターのファン投票で6年連続1位となったように、長きにわたりガールズのトップに君臨し続けている。目の前のレースに力を出し切るがモットーで、自分の競走ができれば押し切れる。
柳原も2人に全く見劣りしないスピードを身に付けた。5月のコレクションを制して頂点に立ってから一度もVを外していない。位置取りや仕掛けのタイミング次第で一発も。
「ALL GIRL’S 10th Anniversary」では尾方真生、奥井迪の先行力も改めて光った。梅川風子、太田りゆ、小林優香と佐藤以外のナショナル組の参戦も戦いのレベルを高めるし、自在タイプを代表する石井寛子、小林莉子の動向も見逃せない。「ALL GIRL’S 10th Anniversary」には不参加だった山原さくらも絶好調の勢いをぶつける。