ピックアップ GⅢ 佐世保 07/23
6月の高松宮記念杯の準Vで賞金を大きく上乗せした山田庸平が、追加配分だった中3日の今シリーズで記念初制覇。郡司浩平の欠場により8車立てになったことで、決勝は九州勢に形勢が傾いた。そのチャンスをモノにした山田は獲得賞金ランク7位(7月26日現在)。この勢いなら次のG1、8月オールスターで初のグランプリ出場を早々に確定させても不思議ではない。
今期が初のS級の山本勝利は、初場所の前回の弥彦が5着。今シリーズは7車立てだった最終日に、同期の青柳靖起との踏み合いを制して逃げ切りでS級初勝利を挙げた。
「(S級でも)脚はそこまで負けてないと思います。あとは(仕掛けて)行くタイミングですね。待つ度胸っていうのも必要だって感じました。(初めての4日間シリーズで)大丈夫かと思ったんですけど、今日(最終日)は重かった。(S級初勝利だけど)内容は良くないですね。前の3日間の方が自分のレースができてた。今年に入って夏前に(脚力が)一気にトンって上がった気がするし、(S級で)戦えるかなっていうのはあります。師匠(山崎充央)にも気持ちが強いから頑張れって言われているし、自分もそこ(気持ち)で走っている」
追い込みも板につき、ようやく競走得点を戻してきた池田勇人は、一次予選で他地区の坂本貴史との連係に「(坂本)貴史とは自力で(別線で)戦ってきたし、感慨深いものがあります。やっと(追い込みとして)認められてきたのかな」と、番組の計らいを喜んだ。最終日は同県の後輩、森田優弥とのセット。九州勢の猛襲にも番手を死守して、森田と上位独占を果たした。
「(最終日は)しのげてワンツーだったんで良かった。内を来られたら、(競った選手と共倒れで)一緒に沈もうくらいの気持ちだった。自分はずっとタテで勝負してきたし、ナメられているから来られる。(追い込みとしては)上級生のなかに、去年入学した新入生が入っちゃったようなもん。いまはいろんな先輩に聞いて、勉強しています」
シリーズを1着で3連対の渡部哲男は、2度に渡りまくりを披露した。目標不在で新田祐大が相手の最終日は、中団まくりで新田に先着。動きの良さは際立っていた。
「(最終日は)思った通りの展開だった。あれで(新田に)その上を行かれたらしょうがない。たまたまだけど、なにかかみ合ってきた。(前々回の)取手とは、全然違いますね。ずっとやってきたことが良かったのか、新たに取り入れたものが芽を出したのか。ひと言では説明できないところもある。まだまだ、たまたまじゃないのかっていうのがあるんで、今回やってみた調整方法で次(8月1日からの小倉)もやってみて、感触が良くて着がまとまってくれれば」
16年に初めてS級に上がった田中勇二は、今期が4度目のS級カムバック。シリーズ2勝をマークして、手ごたえをつかんだ。
「(S級2場所目の今回は)新車を試した。感触が悪いというか重たいですね。もっと(レースが)流れてくれるといいと思う。次が小倉(8月1日から)なんでドームでスピードに乗ったら(新車の威力をもっと)発揮してくれるかなと。だからこのフレームを使うつもりです。上がってきても(A級とS級を)エレベーターしているけど、(今期は)感じも悪くない。(レースのなかで)余裕が生まれてきている」