ピックアップ GⅢ 静岡 02/09
S班4名に加えて深谷知広や吉田拓矢など輪界トップクラスの豪華メンバーが結集した静岡記念。新山響平こそ準決で脱落したが、決勝にはS班から郡司浩平、松浦悠士、守澤太志の3名が進出。また、地元勢は渡邉雄太、深谷知広も優出するなど、好メンバーが顔をそろえただけあって、力と力のぶつかり合いは見応え十分だった。
また、それ以外では地元勢の奮闘や、負けたあとも気持ちを切らさず走り抜き、結果に繋げた選手達の表情が印象的だった。
7着の望月一成は初日から3日目までホームバックを取る積極的な走りを披露していた。最終日はまくりになったが、バックから仕掛けて番手の望月永悟とワンツー。未勝利に終わった地元記念だったが、表情は明るかった。
「(4日間通して)全体的に積極的に走れていたと思う。脚というか気持ちの乗り方が良かった。(きっかけは)結果にこだわらず内容にこだわるレースをするようにしたこと。これからも内容にこだわって、ラインで決めることを意識していきます」
二次予選で敗退した野口裕史だったが、シリーズ通して力強い先行策を披露して2勝を含む3連対。最終日には二次予選で連係に失敗した地元の新田とワンツーを決めるなど、南関の機関車として存在感を大いにアピールした。
「(最終日は)とりあえず取った位置から2周いこうと思っていました。2日目に新田さんと決められなかったし、いつも2コーナーから流すんですけど成松(春樹)君が見えたので新田さんが被らない感じで踏みました。何としても新田さんと決めたかったので、結果的にワンツーを決められたのが嬉しいです。今回は2日目に松浦(悠士)君にいかれましたけど、もう少しで合わせられる感じもあったし収穫はありましたね。少し首に違和感があるので、治療をしてからウエイト練習をして次の四日市に備えたいです」
二次予選で野口と接触し、落車した新田康仁。3日目に意地の1勝を挙げると、最終日は野口と再び連係して、渾身の差し切り勝ち。満身創痍の体にむちを打って2連勝で地元記念シリーズを締め括った。
「ずっと野口がハイペースで駆けてくれた。2周踏んでくれたし、強かったですね。今日(最終日)は4コーナーから早めに踏ませてもらって、抜けるかどうかの勝負がしたかった。今回は1年に1、2回あるかの調子で入れたし、2日目に落車をしてなければいい勝負ができたと思う。久々の地元記念でしたけど、気持ち的にはいつも通りの感じで戦いました。去年はA級に一度落ちて、またS級に戻ってからも戦えている感じはあります。次は中4日なので、1日だけトレーニングして、あとは調整しながら準備したいですね」
S級S班として3場所目となった新山響平。準決突破はならなかったが、最終日は打鐘から豪快な仕掛けで番手の永澤剛とワンツー。別線を完封する貫録の走りを見せつけた。
「順番がきたら仕掛けようと思っていました。出たあとは強めに踏んで、流さない感じでいきました。最後まで持たなかったですけど、昨日(準決)よりは踏めていたと思う。今回は最低でも決勝と思っていて、S班らしい走りはできなかったですけど、自分らしい走りはできたと思う。まくりと先行を試せたし、あとはそれを使い分けられるためにも組み立てが課題だというの思いました。次はG1ですけど、その辺の課題を見つめて練習していきたいですね」