• 松山競輪場開設73周年記念金亀杯争覇戦3/9〜3/12

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 松山 03/09

 全日本選抜直後ではあったものの、S班は郡司浩平、守澤太志の安定感は際立った。特に、連日ラインを強く意識した郡司の競走はピカイチだった。松浦悠士は復調までもう一歩。そして、清水裕友も、あとひとつ何かが噛み合えばという所まで来ている。今年もグランプリ争いは、熾烈を極めるだろう。

吉武信太朗

吉武信太朗

 吉武信太朗は高配当の使者となり、地元の穴党を大いに喜ばせた。初日は四国ライン3番手から中を踏んで2着に入り3連単は49万円超。最終日も、地元ライン3番手から、番手まくりの薦田将伍を交わして5万円台の高配当を配給した。

 「人の後ろだと余裕はありますね。外田(心斗)と薦田(将伍)が良いレースをしてくれた。ラインの力で勝てたのが嬉しい。相手は根田(空史)さんと、武田(豊樹)さんですからね。地元記念で気持ちも入っていたし、地元ラインで良いレースができてよかった。自分もまだ自力だし、これから点数を上げて、もっと自力の決まり手を増やしていきたい」

窓場千加頼

窓場千加頼

 窓場千加頼は番手回りの最終日にしてようやく1着をゲット。今節も半分がラインの前回りの競走だったが、もう自力は卒業するようだ。新たな門出に向けて、決意を語った。

 「最終日は(中井)俊亮が頑張ってくれたおかげ。でも、自分がもっと仕事ができたり、信頼があれば早めの先行っていう組み立てもありだったかもしれない。今回は仕上がりが良くなかったから、追走しきることに集中するレースになった。もう追い込みになりたいし、技術不足な面をなくしていかないと。まだ戦法にともなった乗り方とか、追走の仕方ができていない。自力っぽい乗り方のままですね。前が信頼して先行してくれるような信頼関係を作っていきたいし、近畿の若手に頼られるような追い込みになりたい」

真鍋智寛

真鍋智寛

 最終日には121期生9人によるルーキーチャンピオンレース『若鷲賞』が行われた。「愛媛初のルーキーチャンピオンになりたい」と意気込んだ真鍋智寛だったが、結果は5着。ほぼサラ脚で4番手のポジショニングだったが、仕掛けのタイミングをミスして栄冠がするりと手から零れ落ちた。

 「めっちゃ良い位置が取れて、行けると思ったのに…。タイミングをミスってバックで止まってしまった。常次(勇人)も掛かっていて、思ったよりも脚が溜まってなかった。あの感じだったら、もっと仕掛けを待ってまくり追い込みで良かった。後ろもみんな脚があるし、まくられるのが嫌で焦って仕掛けてしまった。地元で応援もすごかったし、悔しいです。来年の地元記念は正規で走りたい。S級に上がれば呼んでもらえるチャンスはあるし、この分を返せるように」

渡部哲男

渡部哲男

 地元の渡部哲男は準決勝敗退も、最終日は気持ちを切らさずに走り切った。飛び付きに競り勝って、最後は前を交わして1着。地元ファンの大声援を受けて、熱くこみ上げるものがあった。

 「負け戦なのに、応援がすごくて泣きそうになった。準決で前に離れて、もう見放されてるかと思ったのに。準決は完全に力負け。力不足で悔しかった。みんなそうかもしれないけど、年齢を重ねると今までの練習とか、調整方法が通用しなくなる。腰のこともあるし、今回はピークを持ってこれなかった。やれることはやったけど、それが悔しかった。最終日の1着で格好は付いたけど、複雑です。それでもこれだけ応援してもらえて、もう少し頑張ってみようって気になれました」

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