ピックアップ GⅢ 京王閣 08/10
昨年の5月にデビューした又多風緑は、前々回の大垣で遅すぎる初優勝(ルーキーシリーズプラスを除く)。今シリーズは予選の2走を着で準決進出ならずも、3日目、最終日を連勝。「やっと笑えます」と、シリーズを笑顔で締めくくった。
「(デビューしてから)最初は自分のやりたい走りがわからなかったのもあります。(6月の)函館で児玉(碧衣)さんに乗り方を教えてもらって、それから(感触が)良くなった。(仕掛けて)行く気持ちがあるからこそ、いいところにハマれたりもする。自分で動くことを意識しています。今節もバックが2本取れた。あとはもっとトップスピードを上げないとっていうのがあります」
前回の落車の影響こそ感じられなかった渡邉雅也は、随所でらしいフレキシブルな動きを見せたが一次予選を8着で敗退。最終日もシンガリ惨敗で課題を残すシリーズになった。
「(3日目は逃げ切りの1着も)桐山(敬太郎)さんのおかげだけど、桐山さんがすくわれてしまった。自分が掛かってたらああはならなかったと思うし、すんなり駆けたのに力不足。誰も来させないようにしなきゃいけない。不甲斐ない。最近は負けっぱなしで、(3日目も)自信のなさの表れ。前期は思い返してもいいレースが1つもなかった。S級になりたてのころの方がいいレースができていた。自分で位置を取って、動いていくのが自分のスタイルだけど、動けてない。そこですね」
芦澤辰弘はシリーズを3勝。近況もF1でコンスタントに白星を挙げていただけに、グレードレースのここでも直線の伸びが目を引いた。
「(最終2センターの)あの辺は、連日楽だったし、調子自体は良かったと思います。(まくり不発の)準決はああいう練習はしていない。追い込みの練習メニューを組んでやっているんで。ただ、それ以外は(最終)バック過ぎから余裕はあった。前が頑張ってくれたのはもちろんですけど。(3場所前の)静岡で浦川(尊明)さんに聞いて、乗り方を変えた。それで少しずつ良くなってきている」
直近はF1で初日4連勝中だった須永優太は、「今回はオーバーワーク過ぎた」と、初日から5着と大きい数字が並んだ。最終日にようやく勝ち星を挙げて、胸をなでおろした。
「(日に日に良くなって3日目は)着が悪かったけど、感じは良かったです。今回は空いたんで思い切って底力を上げようとした。それ(練習の成果)が次以降に出ることを願ってます。っていうか出て欲しいですね」