スピード豊かな北津留翼
オールスター参加選手が不在のG3開催。そんな中、北津留翼の戦歴はひときわ輝きを放つ。昨年は6Vを含む48勝をあげた。今年は1月小倉で先頭員早期追い抜きの失格を喫し、4カ月以上実戦を離れたが、復帰戦の6月別府でいきなり3連勝。その後は決勝には乗れていないものの、サマーナイトでは着と快速まくりで2勝をあげている。2日目は上がり10秒7の好タイムをマークした。スピードを活かした自力攻撃は破壊力抜群で、優勝候補の一番手とみた。
迎え撃つ地元勢は鈴木竜士、河合佑弥、鈴木玄人と動ける選手がそろっていて、充実のラインナップだ。今年はななかなかいいリズムに乗れなかった感があった鈴木竜ながら、7月立川では3連勝で今年初Vを達成。連日に渡り鋭い伸びを披露している。河合とは準決、決勝とワンツーを決めた。しばらく優参から遠ざかっていた河合だが、その立川ではオール2着の準Vとを吐いた。ホームバンクのG3開催に向けて調子を上げている。鈴木玄は6月大垣レインボーカップA級ファイナル3着でS級に復帰。6月名古屋2➍着、7月青森2❼着と続けて決勝に乗っていて、順調に来ている。名古屋の準決では、南潤に飛びついて高橋和から番手を奪い取っていて、自力基本ながら位置取りにも意欲を見せている。好連係を決めれば地元勢から優勝者が出ても不思議ではない。
窓場千加頼、福永大智の近畿勢も好勝負が見込める。窓場は4月あたりから競走得点がうなぎ登りだ。5月大垣1❶着、6月名古屋1❷着、7月小松島記念では予選を2着で準決にコマを進めた。7月玉野の最終日に今年の19勝目をあげていて、早くも昨年の勝ち星(17勝)を上回っている。大垣の優勝は中釜章の逃げに乗ってのもので、ここも福永が先手を奪えば首位に躍り出る場面も。その福永は自力攻撃に迫力を増した印象だ。6月函館1❸着、7月富山❸着、同月和歌山は優参は成らずも1着と勝ち星が多い。
スピード豊かな河端朋之にも魅力を感じる。腰痛の影響で完調での参戦は望みにくい様子だが、ダービーでは一般戦ながら1勝しているし、今期も7月小松島記念1着、同月高松は準決1着で優参など勝率は高い。仕掛けがツボにはまったときの一発には注意したい。レース巧者の久保田泰弘が河端とタッグを組む。4月四日市では準Vなど、ここのところ成績はまとまっている。
根本哲吏、櫻井正孝の北日本勢も侮れない。最近の根本は随所でまくりを決めている。4月函館ではまくってV、7月青森は後続に差されたものの、まくって準V。展開がもつれるようだと怖い存在となりそうだ。
ダークホースは橋本瑠偉、芦澤辰弘の栃茨コンビか。4月立川で優勝した後は決勝に乗れていない橋本ながらスピードは一級品だ。地元勢の前で動く場面ももちろんありそうだ