ピックアップ GⅢ 久留米 10/06
今期の競走得点は97・52。S級残留に黄色信号が灯っていた小野大介の心に火が付いた。初日の一次予選は田口勇介のまくりに千切れて8着に大敗。「永澤剛に『このままじゃA級に落ちますよ』って言われてまずいと思った」と目の色を変えた。2日目からの変わり身はまるで別人のようで、最終日には名古屋記念の最終日以来となる今期2勝目を挙げた。激変の裏には気持ちの面だけではない確かな裏付けもある。
「(菅田)壱道にサドルが高くないですかって言われて。最近はスピードレースになっているからサドルが高い方が楽について行けるかなって思って上げていたんですけど…。壱道と永澤のアドバイスでサドルのハナを下げたら道中から全然違った。初日はパンクした自転車に乗っているみたいに重たかったのに、セッティングを変えたら楽に回せるようになりました。自分でもビックリ。でもこれで安心しないように。もっと点数を上げていけるように」
レースを見ていた菅田が「2日目からペダリングが全然違う」と太鼓判。心と体が噛み合って覚醒した小野を追い掛けたい。