ピックアップ GⅢ 静岡 02/01
SSに復帰した清水裕友が、早くも今年2度目の優勝を飾った。それも、大宮記念に続いて、地元の二段駆けを力でねじ伏せての優勝だ。どこからでも仕掛けられる脚力と、位置を取れる柔軟性を兼ね備えた、強い清水が帰ってきた。初のG1タイトルを獲った全日本選抜に、これ以上ない弾みを付けて向かっていく。
昨年の初昇級から、約1年間を徹底先行で戦い通してきた渡口勝成だが、徐々に戦法をシフトチェンジ。最終日は、中団からの先切りで位置を取って、まくりで白星を挙げた。積極性を保ったままで、戦い方の幅を広げていく。
「S級に上がりたてのころは先行でやってたけど、それだけじゃS級ではやっていけないなって。先行できる時はして、構えてもいいなって時はまくりでも戦えるようにしたい。自分はスピードがあまりないけど、先行でやってきた分、構えた時は脚の余裕がある。練習でも、早いスピードのもがきとかはやっているので、そこをもっと強化していきたい。目標は先行で勝てる選手ですけど、先行できなくても着をまとめられるようにならないと」
鈴木薫は、初日にあっと驚く逃げ切り勝ちを収めたものの、2日目、3日目と先行策の末に大敗。連係した関東のベテラン勢からのアドバイスが、きっとこの先、生きてくる。
「2日目と3日目は、詰めが甘かった部分があったと思います。先行できたのは良かったけど、組み立てのちょっとしたことですね。武田(豊樹)さんや、諸橋(愛)さんから、しっかりレースについて教わりました。先行屋としてやっていくにしても、もうちょっとズル賢く走れると良いよねって言ってもらいました。先行のペース配分をもうちょっと考えたり、無理に行かなくても良いところはあるのかなと。でも、自分はそう思って走ると、要所で立ち遅れて車間が空いちゃったりすることがあるので、そこは集中して走らないといけない。しっかり考えてレースをしたい」
初日特選スタートだった諸橋愛だが、二次予選で展開の不利を跳ね除けられずに7着敗退。投入した新車は一旦寝かせて、全日本選抜には自身が納得できるフレームで挑む。
「新車の感触が良かったら、全日本選抜に持っていこうと思ってたんだけどね。初日と、2日目で結果が出なかったから悔しかったね。3日目からはいつものフレームに戻して、良かった。最終日も、ちょっとコースが閉まりそうな感じだったし、落車しそうだったんで遠慮した部分があった。その割にはいいところまで行けてたしね。新車とかは試さないと分からない部分があるから、そういう意味では収穫があった。全日本選抜には、今回の後半で使った今までのフレームで行くと思う」
準決勝には、松井宏佑に前を任せて挑んだ岡村潤だったが、道中で絡まれてしまい7着へと沈んでしまった。悔しさを噛みしめて、現状を語った。
「脚が落ちている感じがします。初日も、2日目もいっぱいいっぱいで付いて行ってる感じですし、もうちょっと余裕を持てれば準決も対処できたかもしれない。現状だと思って、受け入れるしかないです。去年の終わりぐらいから、体の変化を把握し切れていない感じがする。しっかり練習して行っても調子がよくなかったり、逆に配分が詰まってる方が良かったりしてる。そこをちゃんとつかみ切れれば、良くなると思うんですけどね」