深谷知が当所記念初Vに闘志
グランプリでは4分の3輪差で優勝を逃がした深谷知広だが、最終2コーナーを立ち直ったところからスパートし、5番手から脇本雄の先行を飲み込んだスピードは素晴らしかった。昨年は共同通信社杯を含め8Vを達成していて、自力攻撃には一段と磨きがかかった感がある。伊東記念は65周年大会を制しているが、当所記念はまだVを手にしていない。今シリーズの南関勢は駒数がそろっている。好連係を決めて初Vをゲットし、地元ファンの期待に応えるとみて中心視した。今年はSS班を明け渡した郡司浩平だが、G3では4Vを達成していて、その中には2月の当所記念も含まれている。1月川崎記念は深谷の先行に乗って郡司がV。4年連続でSS班を張っていた貫録を示した。今回は連係の形が変わる可能性が高いが、深谷にとっては、頼れる味方であると同時に最大のライバルだ。12月広島記念in玉野での落車は気になる松井宏佑ながら、競輪祭、12月伊東記念は続けて準Vと充実していた。自慢の快速発揮なら好勝負に持ち込める。
昨年はダービー準Vなどビッグレースで3回優参。防府記念では前人未到の6連覇を達成するなど、年間を通して安定した成績を残し、SS班カムバックを果たした清水裕友の単にも魅力を感じる。1月大宮記念の決勝は、5車そろった地元ラインを力勝負で粉砕していて、今年は最高のスタートダッシュを決めた。快速誇る河端朋之の動きに乗れるようなら、展開の利を得られる可能性があるし、もちろん自分で戦っても十分に優勝が狙える。
1月和歌山記念❸着では勝ち星こそなかったものの、ナショナルチームで培ったスピードを遺憾なく発揮した寺崎浩平。決勝は圧巻のスピードで別線を沈黙させ、近畿勢を上位独占に導いた。今年は本業の競輪に専念するので、レースの組み立てにも磨きがかかっていくはず。福永大智とのタッグでG3初Vに邁進する。
67周年大会の覇者である浅井康太は、1月大宮記念での落車はあったが、昨年はG3で3Vを飾っている実力者だけに軽視は禁物だろう。6月大垣記念では犬伏湧、11月四日市記念は脇本に土を付けての優勝だった。ただ、ここは近畿勢との連係で”ニュー浅井”をアピールするかも。初日の動きには注目しておきたい。
力強い走りを披露している小林泰正にも食指が動く。12月佐世保記念で決勝に乗ると、グランプリシリーズのF1戦で優勝を手にした。今年も初戦の1月伊東では❸着と3日間確定板入り。初日特選は新田祐を撃破している。最終ホーム、バックの先制回数も多く、競走も積極的だ。うまくレースの流れに乗れると一発怖い。ベテラン諸橋愛が小林を盛り立てる。