• 岐阜競輪場 第39回読売新聞社杯全日本選抜競輪2/9〜2/12

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅠ 岐阜 02/09

 久しぶりのG1制覇で早々にS班返り咲きを決めた郡司浩平に対して、誘導員の早期追い抜きの失格で早くも今年のグランプリ出場が絶たれた新田祐大。S班カムバックがかかる力のある2人の明暗がくっきりと分かれた。

 「(グランプリの出場権を取ったのは)メリットでもありますし、その反面デメリットもある」と、郡司は優勝会見で気を引き締めたように、8月のオールスター(平塚)、グランプリ(静岡)と今年は地元、南関地区での大舞台が控えている。それだけに全日本選抜はスタートライン。“郡司イヤー”の序章にすぎないのかもしれない。

北井佑季

北井佑季

 これまでもそうだったが、今シリーズも郡司の優勝に大きく貢献した北井佑季。初めてのG1ファイナルには、無傷の3連勝でたどり着いた。準決では脇本雄太と見ごたえの真っ向勝負。そして決勝でもあわやのシーンをつくっての3着。G1デビューだった昨年の全日本選抜からの経験が、1つの壁を乗り越えた。

 「(決勝は)いかれちゃったっていうことは、力が足りないっていうことだと思う。ただ、冷静には走れました。(決勝の)ここで結果を出したいって気持ちでしたけど、平常心では走れました。しっかり自分なりに気持ちをもって4日間戦えたので、悔いのないレースはできました。なにがなんでも1着を取りたかった。去年まで準決が壁で、決勝に初めて乗れました。けど、すんなり優勝できなかったっていうことは足りないんだろうと」

嘉永泰斗

嘉永泰斗

 落車による怪我のダメージが尾を引いてるなかで、嘉永泰斗は2連対。完調の動きにはなかったものの、センスに裏付けされた順応力で最終日は白星を挙げた。

 「(シリーズの4日間ともに)まだまだ全然ですね。全体的に脚力をアップしていかないと。(脚力のレベルを)2個くらいは上げていかないとっていうのがあります。ただ、トレーニングさえできれば、良くなるっていうのがある。練習量を増やしたり、帰ってからやりたいこともできた。このあとに新車も来る予定ですし、そこも含めていろいろやっていきたい」

小林泰正

小林泰正

 同期であり練習仲間でもある眞杉匠のタイトル奪取に感化されて一皮むけた小林泰正は、白星スタートも2日目以降は不本意な成績。悔しさをにじませた。

 「2日目から体調が良くなかった。ただ、そういう体調管理も、これからしっかりとやっていかないと。そのなかで自分ができることやった。でも、2日目からはベストの7割くらいでした。G1はほんの一瞬の判断が大事になってくるので、隙をつくらないように突き詰めていきたい。ベストコンディションで戦えれば、上でもやれるかなっていうのは感じています」

平原康多

平原康多

 「セッティングも違うし、まったく別モノ」と、今年の4場所は今シリーズも入れてすべて違うフレームを使用した平原康多にとっては、成績以上に手ごたえを感じたシリーズだったかもしれない。そうは言っても、ここがリスタートを切る“出発点”だ。

 「前回の自転車に比べるとポジションもいいし、乗っている感じも全然いい。あとはトレーニングで脚力を戻していけばっていうところまで、ようやく来た感じです。(怪我の影響での)踏んだ時の痛みのリミッターがカットされている。ヤバい時は坂井(洋)だったり、森田(優弥)の(仕掛けに)ビリビリしていたんで、そういう感じがなくなった」

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