ピックアップ GⅢ 高松 02/17
中四国勢が充実の布陣を整えて臨んだシリーズ。王者の松浦悠士はファンの期待に応えて3連勝で完全Vに王手をかけた。決勝戦も町田太我の番手から絶好の展開が想定されたが・・・町田と同期同級生の菊池岳仁が意地の抵抗を見せた。百戦錬磨の浅井康太がその隙を逃さずはずもなく、34度目のGIII優勝を飾った。
菊池岳仁はGIIIで決勝に進出したことはあったが、記念競輪では初の決勝に進出。決勝では後ろが佐藤慎太郎と、東龍之介で競りとなったが、スタイルを貫く攻めの姿勢を見せた。
準決勝では「昨日、一昨日と情けないレースで今日は絶対に先行と思っていて、気持ちをもって走ることができた。本当に昨日までが悔しかったので。内容もある中で2着なのでよかったです」と北津留翼を破ったレースで手応えを得たはずだ。「バック30本という数字はあるけど、逃げとまくりの決まり手を増やしていきたい」。内容と結果をしっかり追い求める。
地元の石原颯は今年に入って快進撃が続いていた。直前の小松島FIでは優勝。「12月の久留米で吉田有希君に見てもらったセッティングがいい感じですね」と手応えを得ていただけに、二次予選での敗退は「ショックでした」と素直な気持ちは話した。
「(最終日は)弱気でしょう。中団を取ったかと思ったけど、内を開けてしまって…。テクニックが足りなかった。反省点ばかりでした。地元記念はやっぱり緊張しますね。次は玉野記念なので、玉野では出し惜しみせず地元勢に貢献したい。地元記念は4回目くらいだったけど、今までは最終日に特別優秀ばっかり走っていた。特選を走るのは初めてで、今までで一番悪い成績」
真鍋智寛は2度目のGIIIに参戦。2日目にはS級初勝利を挙げた。昨年末のA級では4場所連続優勝をしており、実力では十分に通用する。3月の地元松山記念ではさらなる活躍も可能だろう。
「(S級初勝利のレースで)先輩たちには自分の力を出せれば大丈夫と言われていました。ちょっとずつキッカケはつかめたって思います。今期はしっかりS級の点数を取ることが目標で、あとはヤンググランプリに出たいというのがあります。レースには慣れてきましたけど、力が足りないって思います。力の差を感じました。今回はバックを取れなかった。久留米をはさむけど、次(松山記念)はバックをとってしっかりとレースをしたい」
山口多聞は初の記念参戦で4914着。最終日は北津留翼にまくられはしたものの4着に逃げ粘った。レース後には対戦相手の志智俊夫から「あれは、普通、まくれないよ。自信をもっていいよ」と声をかけられた。関東のホープが4日間を振り返った。
「今回は4分戦がなかったので、(9車の違いが)そこまでわからなかったですね。ただ、強い選手の〝本物感〟は感じました。それがすごかったです。(最終日の)北津留さんはすごい勢いで二次予選の町田さんも衝撃があった。叩ける距離と余裕が違うなって思い知らされた。それを体感できたことは目安にもなるので、これから頑張っていきたい」