• 久留米競輪場開設75周年記念中野カップレース6/22〜6/25

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 久留米 06/22

 決勝の九州勢は、全員が前回りを志願。結果的には伊藤颯馬が前を回ったが、嘉永泰斗は「(伊藤)颯馬は、もう番手を回ってもいい立場」と話した。今回に限らず、伊藤の九州地区への貢献度は相当なもの。やってきたことが、そろそろ返ってきてもいいころだろう。決勝後の伊藤は「次は、(嘉永)泰斗さんが前で」と、いたずらっぽく笑った。

梶原海斗

梶原海斗

 A級を9連勝で卒業した梶原海斗は、初めてのグレードレースが地元記念。練習での力はS級上位に匹敵すると、練習仲間からはかなり評価が高かった。三度先行し、2着2回の4日間を振り返り、現状の実力を見つめ直した。

 「実力が足りない。みんな(の評価は)盛り過ぎです。練習の力を100%は出せていない。練習は、脚を使わないところからもがくんで、みんなそれを評価してくれるんだと思う。レースになると、脚を使ってからもがくんで、そこの違いはあります。(初の地元記念は)緊張したけど、勉強と思って走りました。9車は、(もがく距離が)長いけど、7車よりも楽しいです。いろいろ考えながら走るんで、楽しい。今回は、自分の中では全然だめだったと思います。先行はできたけど(確定板に)残れてないですし、中途半端なところも多かった。走って勉強していくしかないです」

藤井侑吾

藤井侑吾

 今年はF1戦で2V。高松宮記念杯では白虎賞に進出するなど、藤井侑吾はいよいよ本格化。だが、今節は二次予選でしんがり負けと、脆さを露呈した。ここより上のレベルに行くには、別線の包囲網を突破しなければならない。打開策を、競走の中で見つけていく。

 「九州とか、他地区の記念だと二次予選で飛ぶのが課題ですね。特選組に当てられるし、そこを突破できるには、もうちょっと組み立ての工夫が必要だと思います。突っ張り先行も、意識的に増やしていこうと思っているし、今日(最終日)も、(周回中の)並び次第では突っ張るつもりだった。まだ、突っ張った時のペース配分が下手で、2日目はすんなりまくられた。一個一個やっていって(戦法の)幅を広げるのと、もっと自信を持って走ってもいいのかなってところもあります。自信がないから、変に外々を走って脚力をロスしているんで」

上田尭弥

上田尭弥

 一時は競走得点が100点台を下回るなど、上田尭弥は絶不調に陥っていた。それが、ここに来て急復調。同期同県同級生の嘉永泰斗が、もう一度上田の心を奮い立たせた。今の上田は、発進役で終わった準決勝の走りも、良しとしない。

 「(5月和歌山と6月四日市の間の)そのタイミングで新車が来た。自転車を作ってくれたメーカーさんと、ちゃんと話し合って作った自転車で、それでちゃんと練習できたのが大きかった。昨日(準決)は悔しい部分がありました。よく、先行は4コーナーまで持つようにって言うけど、2コーナーでもう脚がいっぱいで。終わってから涙が出るくらい悔しかった。(嘉永)泰斗は、決勝で連係したいってずっと言ってくれる。松山G3で、泰斗と同部屋で、すごいいろんな話をしたんです。今までは、負けてもそれが普通になっちゃってて、ハングリーさがなくなってた。それが、泰斗の影響でもう一回火が付きました」

犬伏湧也

犬伏湧也

 タイトルを目標に置く犬伏湧也にとって、準決勝で敗れた今節の結果には、当然のことながら満足できない。目前に迫った地元記念に弾みを付けることはできなかったが、気持ちをもう一度入れ直す。

 「初日から良い感じで入れていたのに、準決がもったいなかったです。記念の準決で負けているようじゃ、G1でタイトルは獲れない。内容も必要なんですけど、しっかり勝ち上がれるようにならんと。本当はここで決勝に乗って、良い結果を残して小松島記念に弾みを付けたかった。でも、脚自体は悪くなかったので。地元でいい結果を出したいですね。自分も含めて、徳島の先輩方と一緒に頑張って、徳島から優勝者を出したい。そのためには、まず決勝に上がらないといけないし、今回の反省を生かしたい」

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