ピックアップ GⅢ 小田原 08/24
川口雄太は急な追加配分で、川崎F1から中0日の過密日程を走り切った。そのなかで、初日は渡邉一成を撃破し、最終日も自力で1着。2日目に敗れた北井佑季との対戦では、課題を再確認。濃密な時間を過ごした。
「初めて中0日で走って、不安はあった。やっぱり最終日になると、さすがに周回中からきつい部分はあって、いつもの最終日の感じじゃなかったです。でも、中0で来た初日の1レースで(渡邉)一成さんに勝てて、あのレースは自信になりました。2日目は、北井(佑季)さんが突っ張ると思ってて、突っ張ったところをすかさずカマしたかった。出切れなくても、佐藤慎太郎さんのところで勝負しようと。それが北井さんが引いて、それが予想外で内に差し込んでしまった。あのレベルが相手だと、まだ自分は作戦を決め打ちしていかないと勝負にならない。ここ最近は記念でも手応えを感じる時があるけど、G1級と走るには、まだまだ課題があります。先行もできるぐらいタテで勝負する脚を付けて、もっと位置取りもシビアにならないといけない。徳島の練習では千切れてばっかりだけど、強い人達と練習できてるし、追いつけるように。でも、帰ったらさすがに休みます(笑)」
後藤大輝は、準決で北井と対戦。突っ張られて、あえなく散った。伸び盛りの23歳にとっては、敗戦こそが糧となる。オールスターの5走全てで見せ場を作った徹底先行は、晴れやかな表情で北井との対戦を振り返る。
「また一つレベルアップできるなっていうか、今後に役立つレースだなと思いました。自分も突っ張り先行を毎回視野に入れてやっているけど、切りに行く時の車間だったり、道中のスピードの駆け引きだったり、勉強になりました。突っ張って(スピードが)合わさって、安心して踏んでる感じじゃなくて、そこでも全開で踏んでる感じ。そういうのを今後は自分も取り入れたい。準決に関しては得るものがすごいありました。今は、G1で早く活躍できるようにっていうのと、年末のヤンググランプリを少しずつ視野に入れていきたい」
小林泰正は、サマーナイトの後に練習中の事故で横突起を骨折。今回から復帰したものの、本来の動きには遠かった。早急にビッグ戦線に復帰するために、休んでばかりもいられない。レースを走りながら、感覚を戻していく。
「後ろに迷惑を掛けてるし、動きは悪かったです。復帰したけど、調子的には、正直、良くて7割くらいの感じでした。細かい部分でも、大きい部分でも、立ち遅れが目立ってた。トータルして体の反応が悪かったと思います。でも、そこはレースを走っていかないと戻らないし、我慢して走るしかない。共同、親王牌、競輪祭を目標にやっていくんで、そこに間に合うように復帰しました。眞杉(匠)はケガして完全に戻るまで、半年かかった。僕は3カ月で戻してみせます」
浅井康太は、脇本雄太と今節2度連係。課題が残ったのは3日目で、脇本の加速に置いていかれた。試行錯誤のなかで、近畿勢との連係の精度を高めていく。
「オールスターの最後のレースから、ハンドルを変えてたけど、(今回の最終日に)結局戻した。ハンドル幅を狭めてみて、徐々に馴染んでる感覚はあったけど、やっぱり(3日目に)脇本君に離れたっていうところで。戻してみて、安定感がやっぱり違いましたね。今まで積み重ねてきたものがあるんで、戻して正解ですね。ただ、試すことは大事なので、それは無駄じゃない。最終日に自分で動いてみて、重心の位置で気になったことがある。セッティングを帰って煮詰めてみて、良いところを見つけたい」