ピックアップ GⅡ 宇都宮 09/13
前半の2日間は、自動番組編成によるオール予選。編成マンが組むいつもの番組とは違うだけに、戸惑ったファンも多かっただろうが、終わってれば地元の眞杉匠のVで幕が閉じた。S班4人に今年のタイトルホルダーの北井佑季まで加わった予選とは思えない壮絶な二次予選Aのメンバーで、4着に踏ん張ったことが1つのポイントでもあった。アップダウンの激しい4日間シリーズのなかでの地元制覇は、これからの眞杉にとっては大きな糧になろう。
新山響平はS班9人のなかでただ一人、一次予選敗退。太田海也に逃げ切りを許して9着になったが、2日目以降はすべてバックを取り、ラインの佐藤一伸、渡部幸訓、佐藤慎太郎とワンツー。責任を果たすパフォーマンスを見せた。
「最終日は(佐藤)慎太郎さんの仕事が大きかった。でも、慎太郎さんに仕事をさせて、差されているっていうことは調子が良くないんですかね(笑)。(今シリーズは)初日のメンバーが一番キツかった。少し逃げ腰というか弱気だったところもあった。これからも若手の先行選手が僕に挑んでくることがあると思う。正直、(気持ちのなかでは)受けて立つ立場ではない。毎回、挑戦者の気持ちは忘れないでいきたい。ただ、(シリーズを通しては)気持ちの切り替えもできたし、1着は1回だけどバックを取って2着が2回あるんで悪くない。(地元の青森記念の)次にもつながると思います」
オールスターで落車に見舞われてここが復帰場所だった山田英明も一次予選で敗れたが、2日目以降を着。自転車とのマッチングを探りながら、結果を残して好感触を得た。
「昨日(初日)、取りこぼしているんで負け戦でもしっかりと上がれるようにって思っていました。(落車明けの今シリーズで2日目は)体的には初日よりはいい。フレームは昔に使っていたヤツで、新品のパーツとかがなじむのに時間が掛かった。自転車の方も初日はかみ合わなかった。けど、微調節してかみ合った。(シリーズを通しては)初日は思った以上に落車の影響があるなって感じて、ヤバいかもって思ったんですけど、なんとかですね。負け戦でですけど2勝できましたし、久々に手応えはあったなって感じですね。G1でしっかりと勝たないと意味がない。SSが同地区にいれば活気が出るし、(九州勢がG1戦線で元気がないのは)僕も感じるし、自分もあきらめずにいきたい」
昨年5月のダービーでは一次予選敗退から2勝をマークした大川龍二。今シリーズは一、二次予選を連勝して、準決を5着。今月4日に40歳になったばかりで遅咲きの大川は、ビッグ初優出が届くところまできた。
「(単騎だった最終日は後方に置かれて)内容は良くないですね。(伊藤)旭がまくって行ったんで、死にもの狂いで付いていかないともったいない。ただ、自分のキャパを超えてたんで、(コーナーを)回れないかと思いました。味わったことのないスピードだった。(今シリーズは)デキすぎというか、応援してくれる人たちの車券に貢献したいってう思いでした。先週40歳になって、やっとこういうところで初めて決勝にいきたい。決勝の景色を見てみたいっていうっていう、好奇心の方が強いのかもしれないけど。そういう思いがあった。自分は力だけじゃ及ばないし、読みなども含めて研究しているし、もっとしていかないと」
三谷竜生は、シリーズを着。勝ち星こそ挙げられなかったが、後半の2日間は好配当をメイクした1人でもあった。脇本雄太が不発になった最終日でも、しぶとく踏み込んで2着にまで押し上げた。
「調子自体は悪くないですけど、あと1着ずつ足りないなって感じですね。でも、いまは練習を詰め込んでやっているので、これを続けていければっていうのがあります。(10月の)寬仁親王牌もありますけど、それよりも単純に脚力を上げていかないといけない。一時期は体重を絞ったりもしていたんですけど、(痩せたように見られて)そう言われる時は良くないので、体重のコントロールもしっかりとやっていければ」