ピックアップ GⅢ 高松 01/30
郡司浩平が、2週連続での記念V。深谷知広の番手から勝った松阪記念、自力で勝った今大会と、今までよりも勝利にどん欲になった郡司の強さが際立った。今年は12走して10勝。1着を積み重ねたその先に、地元グランプリが待っている。
吉田有希
吉田有希は、選手間でセッティング名人として有名。その評判は、年代や、地区の垣根すらも飛び越える。人のセッティングを見るなかで、コミュニケーションをとり、吉田自身も様々な情報を自分のものにしている。いわば、winwinの関係を多くの選手と築いている。
「僕がセッティングを見るだけじゃなくて、どういう練習してるかとか、どういう寸法のフレームを使ってるかとか、いろんなことを僕も教えてもらえる。他の若手の選手とか、年上の方も、そういう風に声をかけてくれるのは、自分にとってはすごい良い経験で、プラスしかないと思ってます。人の自転車に乗らせてもらえることって、なかなかない。レースが終われば、全部が全部、敵じゃないんで。自分のセッティングも、今回でかなり煮詰まってきた。自転車と、体がマッチしている感じがします。スピード競輪はあんまり好きじゃないし、自分が好きなのは漢字の競輪なんですけど、G1に行けばそうは言ってられない。2日目に自分の苦手な競輪で負けて、それで終わりじゃだめ。突っ張りへの対策も考えて、脚力も上げていきたい」
小沼良
小沼良は、昨年9月に落車し、年始に復帰。12走してまだ1着は取れていないが、確定板入りは5回。53歳の大ベテランは、大ケガに負けず、復調の兆しを見せている。
「和歌山の初日のバックを通過した時に、良いなっていう感覚があったんです。落車で頸椎をケガして、上半身のバランスがバラバラになってしまった。それで、スタンディングでの全力の踏み出しとかはまだ厳しい。でも、ケツを落とした後は良い感覚なんです。どこに力を入れたらいいかっていうのが、ずっとズレてる感じがあって、整体とかにも行っているけど、原因も不明で。いろいろ感覚を戻そうとやってきた成果が出てきて、やっと伸びが戻ってきたかな。やっぱり追い込みはそれがないと、良い着もとれないんで。シッティングの良い感覚が戻ってきたのは、大きいです」
石原颯
昨年44勝を挙げて、最多勝となった石原颯は、大きな期待を背負って地元記念に挑んだ。ほぼぶっつけで使った新車は、吉田有希にセッティングを見てもらって上々の感触。それでも、決勝進出の壁は高かった。今回の悔しさを忘れずに、もう一度気持ちを入れ直し、改修が終わったときには、地元のエースとして帰ってくる。
「新車は良い感じですね。セッティングも出してもらって、ハマっている感じですし、このまま使っていきます。ここに向けてっていう調整もしてこなかったけど、体は動けていたし、調子も良かった。練習量は増えているけど、最近は数値が落ちていて、ちょっと練習の質が良くない。もう一回気持ちを入れ直して練習しないとだめですね。高松は6月くらいまでは使える予定なんですけど、使えない間は、松山の方でお世話になろうかなと思ってます。松山もバンクは改修で使えないんですけど、(松本)貴治さんや、(佐々木)豪さんは街道で練習しているので、そこで一緒に練習しようかなと。高松が再開して、また記念を高松で走れるようになる頃には、110点くらい点数を持っていたい。初日特選を走って、準決で良い番組を組んでもらって、本線になるぐらいの力を付けていたいです」
犬伏湧也
犬伏湧也は、昨年は賞金ランク10位と、誰よりも悔しい思いをした。今年こそは、悲願のグランプリ出場へ。その為には、自身のレベルアップが必須。単純な脚力だけじゃなく、どれだけ同地区の仲間と共に勝ち上がれるかも、カギになる。2日目に突っ張り先行に出たように、今節はラインを強く意識していた。
「G1クラスは、僕よりももう一個レベルが高い。今回は結局悔しかったし、もっと徳島、四国で盛り上げていきたい。勝ち上がりは、ラインで一人でも多く連れていかないと、仲間がいないと決勝は厳しい。今回の決勝は、島川(将貴)さんも付いてきていたし、僕がもう一個加速できていれば絡まれなかった。もっともっと力を付けていきたい。(昨年は)補欠っていうのが一番悔しかった。それもあって、1月から気合を入れて走れています。全日本選抜は、特選を走れると思うんで、そこで結果を残していきたい。でも、初心は忘れずに、攻めるレースはしていきたい」